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1972年生まれの某中小企業勤務の独身男性サラリーマン。貧乏人からお金持ちを目指して奮闘中。貯金は手堅く、投資はリスクを小さく、というのがモットー。
なお、当ブログの更新は原則として不定期です(月に数回程度の更新になると思います)。

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就職活動における大企業志向についての個人的見解のまとめ(2)
よく、学生たちの就職活動に関して、「大企業志向は寄らば大樹の陰で安定志向だからよくない」という趣旨の批判を見かけます。今回の記事の趣旨は、これについての個人的見解です。この話は過去にも何度か書いてきました。まずは、当ブログの過去ログへのリンクを貼っておきます。

就職活動において大企業志向が問題になるのは、安定志向ということではない

就職活動における大企業志向についての個人的見解のまとめ


学生の就職活動における大企業志向批判としてよく見かける言葉をいくつかピックアップしてみます。

・よくあるフレーズその1「大手でも潰れる時代だ」「大企業だからといって一生安泰の時代ではない」

「大企業だから一生安泰ではない」というのは間違ってはいないと思いますが、だからといって、中小企業に入ったら一生安泰になれるわけでもありません。大手でも潰れたり、リストラで人員削減の対象になることはありますが、それは中小企業でも同じことです。「大企業でも潰れることがある」のは事実としても、だからといって大企業ではなく、中小企業を積極的に選ぶべきという理由にはならないと思います。大手でも潰れることがあるというのは事実としても、ことさら強調できるような話とも思えません。

参考までに、昨年(2014年)の企業倒産件数についてのリンクを貼っておきます。

2014年(平成26年)の全国企業倒産9,731件(東京商工リサーチ)

これによると、昨年(2014年)は上場企業倒産はゼロ(これは24年ぶりだそうですが)。従業員数別でみると、5人未満の構成比が過去20年間で最高の70.3%を占め、中小企業倒産(中小企業基本法に基づく)が9723件とのことです。企業倒産9731件のうち、中小企業が9723件ということは、倒産した企業のうち、中小企業の占める割合は実に99%。大企業よりも中小企業の方が圧倒的に数が多いので当然と言えば当然でしょうけれど。



・よくあるフレーズその2「今の大企業よりも、これから成長する中小企業やベンチャー企業に就職した方がいい」

これも時々よく見かけるのですが、一体どうすれば「これから成長するであろう中小企業やベンチャー企業」を見抜くことができるのか?という一言に尽きると思います。これから成長する中小企業やベンチャー企業を事前に見抜くことができるとしたら、それはものすごい才能です。なぜならば、もしそれができるのならば株式投資で大儲けできる可能性が高いからです。世間の多くの投資家さんたちは、それができなくて困っているのです。有望企業を見抜けるというたぐいまれな才能を持っている人がもしいるのなら、ぜひとも投資家を目指すべきです。できるだけ給与水準の高い大企業に入り、ひたすらお金を貯めて将来の有望企業の株を買って投資すればいいのです。唯一にして最大の問題は、将来の有望企業を事前に見抜くことなど、普通の人にはまずできないということです。


・よくあるフレーズその3「大企業の歯車になりたくない」

これもよくわかりません。大企業であれ中小企業であれ、組織の一員になるということは、歯車の一つとして働く覚悟が必要です。どうせ動かすなら、大企業に入り、大きな歯車を動かす一員として働くの方が良いでしょう。中小企業、中でも特に大企業の下請け企業の場合、それは大企業の下請けとしての歯車の役割を果たします。その歯車はとても小さい歯車です。どうせなら、大きな歯車を動かす方がいいに決まっています。加えて、世界全体・社会全体というより大きな視点でみれば、すべての企業そしてその構成員である従業員は、世界や社会を動かす歯車とみることもできるでしょう。


よくあるフレーズその4「大企業だけでなく、中小企業にも目を向けるべき」

この点だけは同意。ただし、大企業に入れない人に限っての話ですけれども。なぜならば、いかに大企業が優れているとはいえ、大企業に入社できるのは、就職希望者のごく一部に過ぎない狭き門だからです。大企業にばかりこだわっていては、どこにも就職できないリスクが高まってしまいます(これについては以前の記事で書きました)。大企業志向がいかに合理的で正しい選択肢ではあっても、入社できなければ意味がありません。大学受験で例えるなら、東大に入れる実力のある人が東大を目指すのは何ら問題ありませんが、東大に入るだけの学力のない人が東大を目指しても無意味。それは単なる妄想・わがままに過ぎないのです。大企業に入れない人は、否応なしに中小企業に入るしか道はありません。さもなくば、フリーターや無職にならざるを得ません。
それともう一つ。新卒における就職活動というのは、実務経験ゼロの状態で、多くの会社を見て回り、採用試験に応募できる大変貴重な機会です。より広い視野を持って大企業だけではなく、中小企業にも目を向けることは有意義であろうと思われます。もっとも、この場合でも、より大企業に近い中小企業に目を向けた方がよいと思われます。つまり企業規模の大きさや給料水準・福利厚生面という意味で、より大きく、より待遇のいい会社を目指すべきということです。中小企業は、大企業と比べるとどうしても待遇面で見劣りするケースが多々見受けられますのでこれは非常に重要と思います。

それから、中小企業をちょっとだけ擁護しておくと、あえて中小企業で働くというメリットも、全くないというわけではありません(あくまでも、全くないわけではないというレベルに過ぎませんが)。それは、地元で働きたいというケース。大企業の場合、日本全国津々浦々、加えて海外にも支店や営業所があったりして、どこに配属・転勤されるかわかりませんが、地元密着型で地元にしか会社の事務所がない中小企業の場合、そういう心配はありません。ただ、これはまた別の問題が発生する恐れがあります。転勤や人事異動がないということは、社内にどうしても馬の合わない嫌いな人がいた場合でも、ずっと同じ事務所で一緒に働き続けなければならないということがあり得るからです。
もっとも、中小企業でも日本各地や海外に事務所を構えているケースもありえますので、そういう場合は当てはまらないでしょうけれども。

というわけで、本日のまとめ。「就職活動においては大企業志向は極めて正しい。けれど、大企業に入れる見込みの薄い人は中小企業にも目を向けましょう。そうでないと、フリーターか無職になってしまいますよ」という話です。いつもと同じ、当たり前の結論にしかなりません。



最後になりますが、就職活動の大企業志向ということに関して、プレジデントオンラインとBLOGOSの記事へのリンクを貼っておきます。いずれの記事も、学生の大企業志向の正しさについて書かれています。

なぜ学生の大企業志向は間違いではないのか?(プレジデントオンライン)

学生の大企業志向はミーハーではなく、むしろ堅実!? ‐ 榊 裕葵(BLOGOS)




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ニコニコ動画より「自由の社畜」【進撃の巨人】
その日、サラリーマンたちは思い出した。やつらに支配されていた恐怖を・・・。会社という鳥籠の中に囚われていた屈辱を・・・


・・・というわけで、今回はネタ記事です。先日、ニコニコ動画でみつけた「進撃の巨人」のオープニングの替え歌のMAD動画が面白いので紹介しておきます。
※音声付き動画につき、再生時の音量に注意のこと

【ニコニコ動画】【替え歌】自由の社畜【進撃の巨人】






・・・さて、ここ最近はずっとサービス残業と休日出勤の嵐で、すっかり社畜状態の管理人です。それにしても、働きぶりの割に給料が安いように感じるのは気のせいだろうか。ボーナスを計算に入れても、年収で考えると・・・

うわっ…私の年収、低すぎ…?



・・・・・・。


・・・この世界は残酷だ。そしてとても美しい。


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サラリーマンという名の素晴らしき稼業
サラリーマンという言葉を辞書で引くと、「給料で生活する人。月給取り。勤め人」(デジタル大辞泉)と説明されています。サラリーマンという言葉は、時には侮蔑的・自虐的な意味合いで使われることもありますが、サラリーマンという働き方には実に多くのメリットがあると思います。今回は、普段会社勤めをしていて感じる、そのメリットについて思いつくままにざっと書いてみたいと思います。



*固定給制で収入が安定している

サラリーマンの場合、多くの場合、固定給制が一般的だと思われます。固定給制というのは生活プランを立てる上で非常に大きなメリットです。これがもし、自分で商売をする場合、安定してお金を稼ぐのはなかなか難しいと思われますが、サラリーマンならそれが容易に実現可能です。


*初期投資が不要。

もし独立・起業して事業を一から始めるとしたら、事業内容によってはそれなりに大きな初期投資・設備投資が必要になることがあります。しかし、サラリーマンなら必要なものは全て会社に揃っています。必要なのはせいぜいスーツやカバン、手帳などのちょっとした日用品だけそろえればOKです。


*自分の担当業務にのみ集中していればよい

会社においては、組織は分業体制によって細分化されており、自分は会社から与えられた担当部署の担当業務にのみ集中すればよく、それ以外の仕事は他の人・他部署に任せてしまうことが可能です。もし、自分で商売を始める場合、お金を稼ぐためのビジネスモデルをゼロから構築する必要があり、また営業・経理・経営など、総合的で広範な知識とスキルが必要となりますが、サラリーマンとして会社で働く場合には、差し当たってそこまでの必要はありません。


*ほぼ確実にお金を稼ぐことができる

自分で商売を始める場合、確実のお金が稼げるという保証はどこにもありません。場合によっては、毎月の費用・経費は確実にかかっているのに、売り上げゼロ・収入ゼロという状態もあり得ます。これは投資の場合も同じです。本来、確実にお金を稼ぐことなどできないのが普通なのです。しかし、サラリーマンという立場であれば、固定給制で働くのが一般的ですから、決められた給与額分だけは確実にお金を稼ぐことが出来ます。



*リスクが少ない

サラリーマンが背負うリスク最大のリスクは、会社を解雇され、職を失うことだけです。会社をクビになることは確かに大きなリスクかもしれませんが、逆に考えれば、それ以上に大きなリスクはありません。起業して失敗した場合、場合によっては大きな借金が残ってしまうことがあります。商売を畳むのも大変なものです。しかし、サラリーマンにそんなリスクはありません。例え勤務していた会社が莫大な負債を抱えて倒産したとしても、その借金を背負うことはないのです。会社を辞めた次の日から心機一転、また一から仕事を探すことが可能です。



*ハードルが低い

独立・起業というのは誰でもできるというような代物ではありません。しかし、サラリーマンならそれほど敷居が高くありません。大企業の正社員になるのは難しくとも、中小企業ならば必ずしも難しくはありません。



*給料をもらいながら、自己のスキルを高めることが可能。

例えば、入社したばかりの新社会人などは、最初のうちは仕事が出来ず、事実上なんの役にも立たないのが普通です。にも関わらず、入社した月から仕事を教えてもらいながら固定給で給料がもらえるのです。会社に入社したら給料がもらえるということを我々は当たり前のように考えていますが、これは実は凄いことではないかと思います。



*会社の経営資源が利用可能であり、組織全体では個人ではできない大きな仕事ができる

会社という組織に所属していれば、会社の様々なリソースも使えます。例えば、上司・同僚・部下といった人的資源。あるいは協力会社や取引先。会社に備え付けられた各種の設備・備品。そして何より会社のカンバン・信用力で仕事ができます。これはすなわち、人・モノ・金という会社の各種経営資源を利用することができるということであり、その会社の力・組織の力を使うと、一個人では到底できない大きな仕事に携わることができます。これもまた大きなメリットの一つだと思います。


このように、サラリーマンという立場の働き方には数多くのメリットがあります。
しかし一方において、平均的な能力を大きく超えるビジネススキルを持つ、極めて高い能力を持つ人にとっては、サラリーマンという立場が馬鹿馬鹿しく思えるのもまた確かだとは思います。自らの手でお金を稼ぐ仕組みを構築できる人にとっては、これらのメリットが全てデメリットとなり得ます。固定給制で安定収入が得られるとはいえ、サラリーマンという立場ではいくら自分が仕事ができるようになっても、莫大な金額の収入を得ることは困難です。すでにできあがったビジネスモデル・組織の中で働くということは、自分の手でゼロからお金儲けの仕組みを考え、それを構築することはできないということでもあります。また、サラリーマンは組織の論理に従って動くことになりますから、くだらない組織のルールにも従わなくてはなりません。その意味では自由もききません。そんな生活はイヤだという人は、やはり自分で起業する道を目指す方が理にかなっているのかもしれません。

よく、成功を収めた起業家の人などは、「サラリーマンといえども、もはや安定的とはいえず、リスクもある。よって起業して自分でビジネスを始める方がいい」という主張をしているのをたまに見かけることがありますが、それはそれで正しい主張だといえるでしょう。極めて有能なタイプの人にとっては、稼ぎの少ないサラリーマンという立場は、人生の浪費でしかないのかもしれません。
しかし、起業するほどのスキルを持たない普通の人の場合、やはりサラリーマンという働き方がベストだと私は思います。サラリーマンにもリスクはあるといっても、そのリスクの大きさは、例えるなら預貯金と株式投資並みに大きな差があります。「サラリーマンにもリスクがあるから独立・起業した方がいい」という理屈は一種の極論です。リスクの大きさや性質が大きく異なるものを単純に比較することは困難です。サラリーマンという労働者の道を選ぶか、それとも自己の才覚を頼りに独立・起業という道を選ぶかの判断基準は、どちらがよくてどちらが悪いということではなく、ただ単に自分がそのどちらに向いているかという適性の問題であり、そして何を目指すかという人生目標の方向性の違いの問題なのだろうと思います。あるいは、サラリーマンとしてのリスクをとるか起業家としてのリスクをとるかという、リスク許容度の違いに過ぎないのかもしれません。



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マニュアル人間の是非、そしてマニュアル本の有効性について考える
仕事において、自分で創意工夫をせず、ただ単に業務マニュアルに従ってしか行動できない人、いちいち事細やかに指示されないと仕事の出来ない人のことを「マニュアル人間」などと称して、無能な人の代名詞のように言われることがあります。しかし私は、マニュアル通りにしか仕事の出来ない人=主体性のない無能人間という単純な図式があまり好きではありません。その理由は極めて単純です。

少なくともマニュアル通りや指示通りに動いて仕事をこなせる能力があるというのは、それなりに仕事ができる人だと考えられるからです。

仕事におけるマニュアルとは何か?ということを考えてみると、それは仕事をする上での基本的な行動指針や業務手順を示したものであるといえるでしょう。それはすなわち仕事における基本ルールそのものだといえます。どんな仕事にも基本手順・ルールというものがあるのが普通で、それを覚え、マスターすることは非常に重要です。マニュアル通りにしか動けないとか、マニュアルがないと何もできないとかいいますが、そもそも決められた作業手順や業務マニュアル通りに動ける人で、無能な人というのは少ないものです。

一番タチが悪いのは、マニュアル通りの仕事しかできない人ではなく、マニュアル通りの仕事の出来ない人や、指示されたことができない人、あるいはマニュアル通りに仕事をすることを嫌い、マニュアルを無視し、自らの勝手な判断に基づいて行動する人の方だと思います。
自分勝手な判断で、変に”創意工夫”をする人というのはマニュアル通りの仕事しかできない人よりもよほど大きな問題があります。実際、仕事上で起こった重大な事故やトラブルの原因を探っていくと、それはマニュアルを無視したことによって引き起こされていることが少なくありません。あるいは、業務内容や作業手順が明確に規定されておらず、上司からの指示があいまいで不明瞭というケースもよく見受けられます。指示内容や業務マニュアルの内容が不明瞭では、不明瞭な仕事しかできません。この場合、指示を出す側に問題があると考えられます。

業務内容や作業手順を明確に決めてマニュアル化し、そのマニュアル通りに仕事をするというのは、極めて重要なことです。もちろん、完璧なマニュアルを作ることはできないにしても、一定の判断基準や行動のガイドラインを与えてくれる点で非常に大切なものであるのは確かなことです。

とはいえ、頭の中でわかっているということと、実際に身につくこととの間には大きな違いがあるのも事実です。たとえ全く同じ業務マニュアルに従って仕事をしていても、ベテラン従業員と、新人従業員の間には大きなレベル差があるのが普通です。業務マニュアルを読み、知識を身につけたというレベル程度では、表面的なことはマスター出来たとしても、そこから上のより深いレベルの知識や技能、そしてマニュアルだけでは対応できない物事に直面した時の臨機応変な対応力は決して身につきません。より高度な技能や応用力を身につけるには、やはり自らの試行錯誤と経験を積むことが必要になってきます。マニュアルの内容に加えて、プラスアルファの知識と技能が重要になってくるということです。しかしそのためには、マニュアル通りの仕事ができることが前提条件です。マニュアル通りの仕事というのが仕事の基本である以上、必ずしも批判されるべきものではないと思います。


さて、ここで話題は変わりますが、世間に数多く存在する、いわゆる「マニュアル本」と称される本は果たして有効なのかどうなのかということについて考えてみたいと思います。例えば就職活動に関するマニュアル本などがその代表でしょうから今回はこれを取りあげたいと思います。よく、「マニュアル本なんて読んでも意味がない」という人もいますが、私はそうは思いません。この世の中に、くだらない本が多いのは事実ですが、読んでも何の役にも立たない本というのはそうそうありません。くだらないマニュアル本にはくだらないなりに読む価値があります。ただ、注意すべき点があるとすれば、「マニュアル本を鵜呑みにしてはいけない」ということと、「この世に必勝法というものは存在しない、ただしセオリー(定石)と呼べるものは存在する」ということだと思います。

マニュアル本の類から学ぶべき最も重要なことは、非常識な振る舞い・行動を回避することだと思います。例えば、就職活動においては、一定の常識やマナー、セオリー(定石)というものがあり、マニュアル本を読めば、就職活動の際にどんな服を着ていくべきか、どんな態度・どんな心構えで面接試験に望むべきか、そしてどんな質問が飛んでくることが多いのか、といった基本的なことはわかります。そうした基本的なことを学ぶことは非常に重要なことだといえます。
(余談ですが、これは冠婚葬祭のマナーについて書かれた本などでも同様でしょう。冠婚葬祭にも一定のしきたりやルールが存在するわけで、それを事前に知っておけば、少なくとも「あいつは非常識だ」と言われるリスクはかなり減らせるはずです)

ただし、これはあくまでも基本的なマナーやルールがわかるという程度のものであり、決して必勝法ではありません。せいぜい「致命的なエラー(失敗)を回避する」という程度の効力しかないのも事実です。しかし、これは仕方がありません。なぜならば、100%確実に内定をとる方法など決して存在しないのですから当たり前のことです。エラーを回避する方法を知ったら、そこから先は自分の頭で考えるしかありません。就職活動のように臨機応変な対応が求められる場合には、その場その場でのとっさの対応力が問われるのは確かです。こればかりはマニュアル本では対応できません。マニュアル本に書かれたセオリー(定石)以上のことをするには各個人の能力にかかっています。それに、いくらマニュアル本通りの行動をとっていても、物腰・立ち振る舞い・言葉遣いなどはどうしても日頃の行いが雰囲気としてにじみ出るものです。普段の行動が粗暴な人はどうしても粗暴な雰囲気を醸し出しますし、普段から丁寧な人からは、やはりそうした雰囲気が感じられるのが普通です。その意味では、やはり日常の思考や行動こそが重要であるといえるでしょう。日常生活のなかで無意識的に身についてきたものを誤魔化すことは不可能ですし、頭の回転を急に良くすることも不可能です。マニュアル本で身につけられるのは知識だけであって、知恵を身につけることはできないのです。

最後に余談。
マネー本を読むと、貯蓄の習慣が重要だとか、安易な借金をしてはいけないとか、投資は余裕資金で行うべしといったことが書かれているのが普通ですが、どれをとっても”マニュアル通り”の内容でしかありません。しかし、これも今回書いてきたことと同様であって、100%確実に金持ちになれる方法など存在しないが一定の定石や基本ルールは存在するという極めて単純な話です。お金を大切に扱うという基本ルールに従って行動していれば、少なくとも大きな失敗をするリスクはかなり抑えられるはずです。



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就職活動における大企業志向についての個人的見解のまとめ
当ブログでは、就職活動における大企業志向についていくつかの記事を書いてきました。今回は過去に書いてきた記事の内容を踏まえて、私自身の個人的見解をあらためてまとめてみたいと思います。



・学生たちが、大企業に入りたいと希望すること自体は間違っていない

学生たちが大企業を目指そうとすること自体は決して間違いだとは思いません。一般的に、大企業と中小企業とではれっきとした格差があり、中小企業は大企業に比べて給与・労働条件・各種待遇の全てにおいて劣っているのが普通です。今の時期はちょうどボーナスシーズンですが、中小企業の場合、ボーナスがない会社も少なくありません。給料というのは、個人の実力によって決まるのではなく、会社全体の実力によって決まりますから、うっかり弱小中小企業に入社しようものなら、下手をすると生涯にわたって低賃金で働かねばならなくなります。ゆえに、大企業に入りたいと願うこと自体は極めて妥当で正しいといえます。



・しかし、大企業に入社できるのは希望者のごく一部だけ

とはいえ、ここで大きな問題が生じます。学生たちが皆、大企業に入社したいと願ってみたところで、大企業の採用枠には自ずと限度があります。この世に存在する企業のうち、大企業はほんの一握りであり、大半は中小企業なのです。ゆえに、多くの人は、いかに希望しようとも、大企業には入社できません。希望者に比して採用人数が少ない以上、物理的に不可能です。



・大企業に入社できる見込みのある人が大企業志向であることは何ら問題ではない

例えば、大学受験に例えれば、東大に十分合格できるだけの実力を持った人が、「東大以外はクズだ。東大でなければ価値がない。東大以外には行きたくない」と考えたとしても、なんら問題ありません。しかし、三流以下の大学にしか合格できる見込みのない受験生が「東大に入りたい」というのは明らかに無謀です。それと同じように、大企業に入社できる見込みの高い、実力のある人が大企業志向になるのは何の問題もありません。しかし、たいした実力のない人が「大企業に入りたい。中小企業では働きたくない」と考えるのは単なるわがままでしかありません。この場合、否応なしに、中小企業への就職を考えなくてはなりません。



・ブランド志向が必ずしも間違っているとも思えない

大企業志向をブランド志向だと批判する人もいるようです。しかし、ブランド志向が一概に間違っているとも思いません。一流企業で働きたいというのは、プロスポーツの世界で例えれば、一流のチームに入って活躍したいというのと同じです。決して間違った動機とは思えません。ただし、企業イメージというのはあくまでも個人が勝手に信じているイメージに過ぎません。ゆえに、入社前のイメージと、会社組織の一員として働くことの間には大きなギャップがあるのは当然です。企業名から連想されるイメージだけで、入社後の仕事をイメージするのが問題なのは確かなことではあります。



・大企業志向の本当の問題点は、大企業にこだわるあまり、最終的にどこにも就職できなくなるリスクが高まることだ

大企業志向がもたらす本当の問題は、安定志向ということではなく、大企業への就職にこだわるあまり、大企業の入社試験しか受けようとしないがために、結果的にどこからも内定がもらえないまま卒業を迎えて無職になってしまうリスクが高まることです。日本の場合、一旦学校を卒業してしまうと、もはや新卒とは認めてもらえないのが一般的ですから、この場合、著しく不利な立場に追い込まれてしまいます。たとえ、意に沿わない中小企業であろうとも、なんとか卒業までに内定を勝ち取り、正社員の地位を手に入れなければなりません。



・会社に安定性を求めるのは当然だ

大企業志向に関連する話として、「寄らば大樹の陰」ということから、安定志向を批判する論調もよく見受けられます。しかし、安定志向のどこが悪いのかがさっぱりわかりません。会社の業績というものは不安定であるよりもできるだけ安定している方がいいに決まっています。例えば、会社の経営状態が不安定で、高い業績も上げることもあるが、大赤字に転落してしまうこともあるというようないい加減な経営のやり方では、従業員のみならず、運転資金を融資している金融機関や取引先企業としての視点からみても、不安を感じざるを得ないでしょう。どこの世界に、安定経営を望まない人がいるというのでしょうか?
ただし、会社が安定していることをいいことに、その上にあぐらをかいて楽な仕事をして高給取りになろうと考えているのなら、明らかに問題です。とはいえ、実際には、外部から見れば安定しているかのように見える企業であっても、入社してみればそんなに甘くはないのが普通です。現実には経営陣から末端の従業員に至るまで、皆が必死になって働いて初めて、ようやく安定性が得られているのだということに、否応なしに気付かされることになるでしょう。

長々と書いてきましたが、今回の記事の趣旨を一言でまとめると、以下の一文になります。




能力の高い学生は大企業志向でもいいけど、そうでない学生の場合、大企業志向を捨てないと無職になる恐れがあるけどそれでもいいの?という簡単な話です。




とはいうものの、就職活動における自分の実力を客観的に評価するのは著しく困難です。これが例えば大学受験であれば、偏差値という客観的な数値で自分の現在の実力を把握できますが、就職活動ではこうしたわかりやすい指標が一切ありません。ゆえに、就職活動における自分の実力が全くわかりません。そのため、とりあえずの行動として、自分が社名を知っている大企業へと向かおうとするのかもしれません。

また、中小企業の場合、大企業とは異なり、採用のためにあまりコストをかけることができないため、人材募集の広告をそうそう出すことができないという事情もあるのではないかと思われます。結果として、どうしても大企業の人材募集広告ばかりが目につきやすくなり、中小企業の人材募集広告を目にする機会は少なくなってしまいがちになるのではないかと推測されます。もしかしたら、こうしたことが大企業志向をより加速させる一因となり、職を求める学生側と企業側とのミスマッチを生み出す一因になっているのかもしれません。




関連記事:
就活をする学生の大手志向・安定志向は、おおむね合理的である

就職活動において大企業志向が問題になるのは、安定志向ということではない




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それほど間違っていない就職活動・求人用語集
今回は、「それほど間違っていない就職活動・求人用語集」と題して、ネタ記事としてお送りします。就職活動とはなんぞやという話から、求人票にありがちな表記をいくつか取りあげてみます。あくまでも、ネタ・ジョーク記事につき、かなりテキトーですので悪しからず。


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就職活動・・・仕事を求める求職者と、企業の採用担当者との間で繰り広げられる茶番劇のこと。さしずめ、狸と狐の化かし合いのようなものであろう。企業側はいい人材を採りたいがために、自社がいかにも立派な会社であるかのように事業内容や業績をウソではない程度に誇張する一方、求職者側も、採用担当者にいい人材だと思わせるために、自分をいかにも有能な人間であるかのように見せかけようとする。結果として、企業側は、これはいい人材だと思って採用したものの、あまりの無能ぶりに落胆することとなり、一方、採用された側も、入社前と入社後のイメージのあまりのギャップに、入社したことを悔やむという、お互いにとって不幸な結果で終わることも珍しくない。



志望動機・・・面接における定番の質問事項の一つ。求職者が採用担当者からこれを問われたとき、いかにして、もっともらしいウソをつくかが最大のポイントであろう。間違っても、「志望動機なんて別にありませんけど、働いてお金を稼がないと生活できないから応募しただけです」などという本当の志望動機は決して言ってはいけない。ここで求められているのは、いかにうまく相手を納得させるウソをつくことができるかという点であるといっても過言ではない。試されているのは、就職活動という名の茶番劇をうまくクリアする能力なのである。
ちなみに、筆者は、昔、面接の時に言った志望動機など、とうの昔に忘れてしまっているが、別にそんなものがなくとも、会社で働く上では何の支障もないとつくづく思う。



当社規定により優遇・・・具体的な給与金額がどこにも明示されておらず、この言葉のみが掲載されている場合には注意が必要である。ケースバイケースだから一概に言えないという理由であればいいのだが、支払うことのできる給料があまりにも安く、求人票に表記することがためらわれるからこんな表記をしているのかもしれない。相当な安月給でこき使われることは覚悟しておくべきである。どちらかというと「当社規定により冷遇」という表記の方が正しいであろう。



勤務時間 午前○○時から午後○○時まで・・・名目上の勤務時間。始業時刻には一分一秒たりとも遅刻は許されないが、どういうわけか、終業時刻の方は、いくら遅くなってもかまわないという、いたってルーズなことが多い。
「何?もう帰りたいだって?まだ午後10時じゃないか!新人のくせに何を言ってるんだ!先輩の○○さんはいつも真夜中まで働いてるんだぞ!!それから明日は朝イチで会議があるから君も参加するように。絶対に遅れるんじゃないぞ!」



「給与額は残業代込みです」・・・サービス残業ありという意味。この場合、長時間の残業をしても残業代が支払われないわけだから、早く仕事を済ませて早く帰るようにするのが合理的なはずだが、会社の雰囲気的に、定時で仕事を終えることを許さないことが多い。しかし、明示的にサービス残業ありと名言しているだけでも、ある意味、正直な会社だという評価もできるであろう。
なお、「残業しろ」という暗黙のプレッシャーを無視し、とっとと帰ってしまう強者がたまにいるが、そういう空気を読めない人には「周りのみんなが頑張っているのを無視して帰ってしまう、仕事をサボる怠け者」のレッテルを貼られることがあるので気をつけよう。



正社員登用実績あり・・・これだけを読むと、アルバイトから正社員になれるという、一見素晴らしいことのように思えるが、問題なのは、実際にどの程度の実績があるかということである。現実には、正社員になるための条件がやたらと厳しく、ほとんど実績がないにも関わらず、人集めのためのエサとして、この言葉が使われることがあるので注意が必要である。



寮完備・・・寮があるのは一見いいことのように思えるが、この場合、会社を辞めるときには、仕事と住まいの両方を失ってしまう点に注意すべきである。
なお、特に注意すべきは、ブラック企業、特にブラック派遣会社の場合である。この場合、一般の相場よりも高額な家賃や各種経費が寮費として給料から天引きされることがある。



未経験者歓迎。誰でも出来るお仕事です・・・サルでもできる仕事につき、何年働いても何の技術も身につかない仕事であることが多い。あるいは、仕事内容や待遇があまりにも悪すぎて経験者が寄りつかず、やむなく未経験者を募集しているということも。
「いいか、お前ら。この仕事で大事なのは体力と気合いと根性だ!!」



若い人の多い職場です・・・ただ単に、社員が長く在籍せず、辞める人が多いだけだったりすることも少なくないと思われる。



○○万円以上可・・・死ぬほど働いて実績を出したら、もしかしたら、それだけ稼ぐことも不可能ではないかもしれません。



昇給制度あり・・・えーと、最後に昇給したのはいつだっけ?いや、制度はあるんですよ。制度はね。でもなかなか経営状態が厳しくてねー。



家族的でアットホーム会社です・・・とりあえず、求人広告を出す際に決まり文句として書いておく言葉。だって、他に書くことがないんだから仕方ないじゃん。
でも、本当に家族的な会社だと、人間関係や人付き合いがやたらと濃厚だったり、公私混同がまかり通っていたりして何かと大変かも・・・。



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番外編:

コンプライアンス・・・法令遵守のこと。昨今では、法律を守ることのみならず、社会的規範や企業倫理(モラル)を守りながら企業活動などを行うことが厳しく求められる傾向にある。しかしながら、「※ただし、労働基準法関連は除く」などの独自ルールを加えている企業も決して少なくはないようである。



くどいですが、今回の記事は全てネタ、ジョークですので念のため。たとえ思い当たることがあったとしても、それはきっと気のせいです。




関連記事:
それほど間違っていない投資用語集



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就職活動において大企業志向が問題になるのは、安定志向ということではない
新卒時の就職活動において、学生たちの大企業志向を批判するときに、寄らば大樹の陰だとか安定志向だという言葉がよく使われます。大企業志向=安定志向なのかということについて考えてみたのですが、ことはそう単純ではないと思います。

この話を、視点を変えて逆に考えてみましょう。大企業で働いている人というのが仮に安定志向だとすれば、では中小企業で働いている人というのは、安定志向ではないのかというとそれは多くの場合全く違います。中小企業で働く人というのは、単純に言って大企業に入れないからやむなく中小企業で働いている人が圧倒的多数だというのが実情です。そしてそこで働いている人たちの多くはやっぱり安定志向だと思います。

要するに、サラリーマンという立場にある人のほとんどは安定志向で、大企業とか中小企業とかいう区分けはほとんど意味がないと思うわけです。

そもそも中小企業経営者にしても、その多くは会社をできるだけ安定した形で経営したいと考えるのが普通でしょう。大きなリスクを背負う、ジェットコースターのような危うい経営のやり方は、決して望ましいものではありません。


単純に考えると、より大きな規模の仕事に携わろうとする場合には、やはり会社の規模が大きい方が有利だというのは確かです。そこから考えると、大企業志向というのは、より大きな仕事がしたいと考えているのかもしれません。そうであれば、大企業志向というのは、より志が高いというポジティブな見方もできます。

さて、ここからが本題です。

私が思うに、就職活動において大企業志向が問題となるのは、安定志向だということではありません。問題なのは、大企業に入ることのできる人というのは、就職希望者全体のうち、限られた人たちだけだという点です。大企業に入ることができるのが全体のごく一部の人に過ぎない以上、中小企業で働くことも選択肢に入れなくてはならないのです。

そんなわけで、大企業志向に批判されるべき点があるとすれば、就職希望の人たちのうち、ほとんどの人は大企業に入ることができないのだから、現実を見据えて、中小企業や零細企業も視野に入れた就職活動をすべきだ、ということだけだと思います。そうでなければ、学校を卒業しても働く場所がどこにもないということになるからです。理想や目標が高いのはよいことですが、それだけではどうにもなりません。理想と現実には大きな乖離があるものです。

大企業志向というと、すぐに安定志向という観点で批判されがちなのですが、これは論点が根本的にずれていると思います。大企業に入社できる見込みが十分にある人であれば、大企業志向であっても何の問題もないのです。問題なのは、大企業に入れる見込みもないのに大企業にこだわるのは大きなリスクがあるということです。安定志向うんぬんの話は全く無関係。当たり前の話です。

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労働生産性追求の果てにあるもの
今回の話の元ネタは、橘玲 公式サイトの記事です。例によって、リンクを貼った上で、記事の一部を引用します。



牛丼と革命―未来世界のマックジョブ(橘玲 公式サイト)


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短期間で「革命」を実現するために小川が選んだのは、徹底した独裁だった。『日経ビジネス』記事で描かれるゼンショーの社員(クルー)管理は衝撃的だ。

社員には「ゼンショーグループ憲章」という小冊子が配られるが、ここには「社員は群れてはいけない」「いい人に思われるようにするな」などの精神論と同時に、「商談は30分」「歩く時は1秒に2歩以上」などの行動規範もこと細かに定められている(「憲章」にはシリアルバンバーが打たれ、なくすことは許されない)。

顧客の回転効率を高めるため、すき家ではカウンター席の牛丼を原則10秒以内で出すことになっている(吉野屋は15秒)。クルーは、「いらっしゃいませ」と声をかけてからの動作を、体のバランスから手の動かし方まで、秒単位で訓練されている(たとえば丼を下げるときは、左手でトレーを持ち、右手で専用ナフキンを使って、肘から下を使ってテーブルをZ字に拭く。上腕を使うと動きが大きくなり、時間をロスするからだ)。

こうしたクルーの“ロボット化”によって、すき家だけが、深夜のワンオペ(ワンオペレーション。調理と接客を1人でこなすこと)を可能にした。そのかわり全店には監視カメラが設置され、監視役の社員が24時間、クルーの動きをモニターしている(防犯対策の意味もある)。

新入社員は4月1日から11日間、「ブートキャンプ」と呼ばれる合宿に送り込まれる。その目的は「学生時代の誤ったリーダーシップ観を徹底的に否定する」ことで、訓練や討論によってゼンショー憲章への絶対服従を叩き込んでいく。――これは海兵隊の新兵訓練(スタンリー・キューブリックの『フルメタルジャケット』で描かれた)や、ヤマギシ会の特講(米本和広『洗脳の楽園』)と同じ典型的な洗脳技法だろう。

-------------引用終了-------------------------------




これを読んだとき、私は「これはまさに、サラリーマンの究極的な姿であり、企業経営者の目指すべき最も理想的な経営のやり方だ」と思いました。経営戦略を立案したり、利益を出す仕組みそのものを作り出すという極めて高度な仕事をするのは、経営トップの一握りの人間だけができればいいわけで、それ以外の従業員は、ただ単にトップの決めた方針や命令に従うだけの存在でしかないという話です。

ここまで極端ではないにしろ、サラリーマンという立場においては、みな似たようなものだと思います。就業規則に従い、業務マニュアルや社内の様々なルールに従い、上司の命令に従う。命令を下す上司もまた、より上位層からの命令に従って行動しているに過ぎません。要するに、「お前らは、ただ言われたことをやっていればそれでいいんだ」というわけです。そこには余計な創意工夫は必要ありません。

このことがよいことなのか、悪いことなのか、残念ながら私にはわかりません。ただ、私が思うのは、労働生産性を極限にまで高めようとすれば、程度の差はあれ、こうしたことは避けようがないのではないかということです。

職務に対してより忠実であろうとすればするほど、そして業務の効率化を進めようとすればするほど、組織の歯車の一つでしかないサラリーマンという立場では、業務の多くは単なるルーチンワークになってしまい、結果的にマックジョブ化して行かざるを得ないのではないかと思うのです。

私は過去の記事において、サラリーマンという立場に対して、「いつでも交換可能な部品でしかない」とか「仕事という名の芸をして、給料というエサをもらっている存在でしかない」などと書きましたが、その行き着く先は”ロボット化”ということなのかもしれません。

経営方針を組織の末端にまで浸透させようとすれば、ある種の”洗脳”はどうしても必要です。従業員が経営陣の決めた経営方針に疑問を持っていたり、業務命令に逆らうことを許していては、組織全体としての活動に支障をきたしてしまいます。無駄な行動をなくし、より効率的に人を動かそうとすれば、理想の社員像・行動規範というものを作り上げ、それに少しでも近づくように、徹底的に指導・教育という形で洗脳していくのが合理的です。個性などというものは必要ないのです。

会社で働く身分のものとしてはなんともうんざりする話ですが、これはある意味で、組織の忠実な犬であるサラリーマンのあるべき姿なのだろうと思います。企業が最大限の力を発揮するためには、従業員全員が一丸となって一糸乱れることなく一つの目標に向かって行動していかなければならないということを考えれば、”従業員の洗脳とロボット化”を成し遂げた企業のみが、最強の地位を得ることができるのかもしれません。



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経済誌がいよいよ正社員の既得権益問題に踏み込んできた
いよいよと言うべきか、あるいはようやくと言うべきか、経済誌が正社員の既得権益問題を取り上げるようになったようです。例えば、この前の週刊ダイヤモンドにおいて、「解雇解禁 タダ乗り正社員をクビにせよ」という特集記事がありました。この特集記事について、山崎元氏がダイヤモンドオンラインで記事を書いておられます。


「解雇解禁」特集号で大事な3つの論点|山崎元のマルチスコープ|ダイヤモンド・オンライン



また、この正社員利権に関する問題は他社でも取り上げられていて、日経ビジネスオンラインにおいてはこんな記事が掲載されています。


“正社員様”に見下される非正規社員の憂鬱:日経ビジネスオンライン


ダイヤモンドオンラインの記事より、引用します。

-------------引用開始-------------------------------

「私たちが、誰のために働かされているか分かります? 正社員のためですよ。何もしない正社員のために、契約社員は必死で働かされてるんです」

 ある会社で非正規社員として働く女性は、こう漏らした。

(中略)


実は非正規社員の方が真面目に働く


 非正規社員という雇用形態が広まった当初は、「昇進や昇給などの機会がないので、手抜きをするケースが多いのではないか」と懸念された。

 ところが実際には、働きぶりを評価されないと契約を更新されないケースもあるので、非正規社員は手抜きをするどころか懸命に働く。一方で正社員は評価が悪いからといって、それだけでクビになることは滅多にない。そのため、正社員の方が手を抜く可能性が高いとする調査結果もある。

 「一度、怠慢が目に付くようになると、何かと気になるようになってしまって。正社員の方が会社のルールを守らないってことが分かったんです。契約社員はルールを守らないと、『意識が低い』『モチベーションが低い』というようにマイナスの評価を受けます。ところが正社員は『ちょっと忙しくて』という言い訳が通る。『だらしのないヤツ』と言われても、評価まで下がることはないんです」

-------------引用終了-------------------------------



この、「正社員よりもむしろ非正規社員の方が真面目に働く」というのは、私の経験上でもまさにピタリと当てはまります。非正規社員が仕事をさぼったりすれば、契約更新されなくなってしまう恐れがあります。それに対して、正社員の場合、たとえ仕事に手を抜いていても、そう簡単にはクビにはなりません。評価に対する厳しさでは、正社員よりもむしろ非正規社員の方が厳しいポジションにいます。

解雇(あるいは雇い止め)するときの順序は、必ず非正規社員が先です。能力の有無は全く関係ありません。法律的に”正社員様”は非常に強いのだからどうしようもありません。不景気になると、使えない正社員より、使える非正規社員の方が先に人員整理の対象になります。

私がつくづく思うのは、非正規社員というのは、実に割に合わない立場だ、ということです。過去の記事で書いてきたもの、そして私が実際に知っている事例を含め、ざっと列挙するとこんな感じです。



*たとえ、正社員と比べてどんなに優秀であっても、正社員よりも先にクビにされてしまう。
*正社員が嫌がるような仕事を押しつけられる。非正規社員は正社員より立場が弱いので、仕事を押しつけられても断れない。
*いくら頑張って仕事をしても、キャリアとして認めてもらいにくい。
*明らかに、非正規社員よりも劣る正社員がいても、正社員と非正規社員の立場が入れ替わることはない。
*どんなに仕事で頑張っても出世できない。
*どんなに努力しても、正社員よりも給料が安い(※ただし、一部の専門職は除く)
*世間から、そして正社員から見下されやすい。「正社員は非正規社員よりも偉い」という価値観が蔓延している。
*正社員なら受けることのできる教育・研修の機会を与えてもらえない。



これは恐ろしく不公正な話です。法的に裏付けられた特権階級たる正社員の強力な既得権益は大きな問題です。その意味において、経済誌がこの問題を大きく取り上げたことは非常に大きいと思います。

これらの経済誌の読書層こそが、まさに”タダ乗り正社員”に該当するものと思われるからです。根本的な話として、正社員の過剰な解雇規制というのは異常です。正社員といえど、一定のお金を支払えば、原則として自由に解雇できるようにすべきなのです。それによって初めて、労働市場の流動化が促進されます。この問題に関して、政治レベルでしっかりとした議論が起きるのを期待したいところです。



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就活をする学生の大手志向・安定志向は、おおむね合理的である
一般的に、不景気になると就職しようとする学生の大手志向や安定志向が強まる傾向にあります。そうした傾向を批判する人もいますが、私が思うに、その考えは極めて合理的な選択の結果だと思います。以下に、そう思う理由を書いていきます。


*大企業に未経験で入社できるチャンスは新卒時しかない

日本の大企業においては新卒一括採用が一般的なので、大企業に全くの未経験で入社できるチャンスは人生でただ一度、新卒時しかありません。ゆえに、実際に入社出来るかどうかはともかくとして、挑戦するという意味において、大企業を目指すというのは理にかなっています。



*大企業の正社員は、今後も既得権益を持った特権階級であり続ける公算が高い

会社にもよりますが、一般的に大企業というところは給料・福利厚生という点で多くの中小企業よりも圧倒的に恵まれています。大企業の正社員というのは、実質的には既得権益を持った特権階級であり、そのことが批判の対象にもなっています。しかし、大企業の正社員というのは、今後も特権階級であり続けるだろうと思います。なぜなら、「変わりたくない」という人たちが大勢いるからです。世の中というのは、そんなに急激には変わらないものです。私自身も、このブログ内で「特権階級化した正社員の過剰保護をやめるべきだ」「同一労働同一賃金にすべきだ」ということを何度も書いてきましたが、これはあくまでも「そうあるべきだ」という話であって、現実は違います。非正規雇用労働者が急激に増加したのは1990年代の半ば頃からだと思いますが、それから15年もの年月が経過した今でも何ら状況が改善されていないというのは周知の通り。正社員を含めた真の雇用流動化とか同一労働同一賃金というのはいわば理想論であって、現実のものにするのは極めて困難です。世論を二分する激しい議論をしなくてはならず、超えなければならないハードルがあまりにも多すぎるためです。こんなやっかいな問題に本気で取り組もうとする政治家はそうはいません。いかに雇用が不安定になったとはいえ、それでも大企業正社員の地位は、中小企業と比べて遥かに恵まれているわけで、そうであれば、大企業の正社員になって特権階級を手に入れようとするのは合理的です。敷かれたレールの上を走る方が圧倒的にリスクは低く無難だからです。現在、特にリスクをとっていないにも関わらず、比較的豊かな生活をしているのはどういう立場の人たちなのか?ということを考えてみればわかることです。



*未来の大企業を事前に知る術はない

未来を事前に知ることはできないので、現在の中小企業やベンチャー企業のうち、将来的にどの業界のどの会社が大企業になるのかを知ることはできません。よって、現時点での勝ち組企業である安定性のある大企業を選ぶのは無難な選択だと思います。



*サラリーマンである以上、サラリーマンであるがゆえのリスクから逃れることはできない

大企業・中小企業・ベンチャー企業のいずれにおいても、サラリーマンとしてのリスクはついて回ります。即ち、会社が潰れるリスク、そして会社を解雇されるリスクです。「大企業でも安泰とは言えない。経営破綻することもあれば、クビになることもあるじゃないか」ということを言う人もいますが、これはベンチャーや中小企業でも同様です。このリスクから逃れることはできません。ならば比較的安定していると考えられる大企業に行きたがるのは当然です。未来を過去の延長上で考えることが正しいとは限りませんが、勝ち組企業である大手の方がリスクは低いと考えられます。



・・・とまあ、このように安定性のある(と、現時点では考えられる)大企業を就職先として選ぶことには一定の合理性があるのです。とはいえ、これはこれで、また別の問題が発生します。それは・・・



安定性があると考えられている大企業は大変人気があり競争率が高いので、そう簡単には入社できない可能性が高い



ということです。いくら学生側が大企業志向・安定志向といっても、そう簡単には希望通りにはなりません。よって、このリスクに対してまた別の対策を考える必要があるかと思います。即ち、



大企業を目指しつつも、中小企業・ベンチャー企業にも目を向けて就職活動を行う必要がある



ということです。いくらなんでも厳しい世相の中、大企業しか受けないというのでは逆にリスクが高くなりすぎるのです。よって、中小企業やベンチャー企業といった企業も視野に入れて活動した方が無難です。日経ビジネスの中に、小さなトップランナーという記事があります。

日経ビジネスが描いた日本経済の40年【日本を救う小さなトップランナー】(日経ビジネスオンライン)

中小企業の中には、エンドユーザーや一般消費者に名前は知られていなくとも、企業向けの市場において圧倒的なシェアを誇る企業も少なくありません。あえてそういう企業に狙いを定めるのも一つの手だと思います。要するに、幅広くいろんな会社を検討した方がいいということで、就職活動も投資と同様、”分散”が重要ということでしょうか。

それからもう一つ。就職先がないなら起業すればよいということを主張する人もいますが、これはあまりにも安易すぎると思います。そもそも、就職活動をしたにもかかわらず就職先が決まらないということはどういうことでしょう?採用担当者に見る目がないということかもしれませんが、もしかすると自己PRする能力が低い、あるいは他人にあまり評価されるような人物ではないという可能性も考えられます。自分を売り込むことのできない人や、他人に評価されない人が果たして起業で成功できるのか、再考する必要があると思います。それ以前に、ビジネス経験のない人がいきなり起業するということ自体が相当に無茶です。

もし、どうしても起業したいのなら、学生のうちに起業をしてしまうという方法もあり得ます。つまり、学生という立場を維持したまま、”起業家という副業”をするのです。いわゆる学生起業というやつです。もし、それがうまくいけば、学校の卒業後に就職しないでそのままビジネスを継続すればよいし、失敗したら一旦諦めて就職してビジネススキルに磨きをかけて、あらためて再チャレンジすればいいのではないかと思います。これならばリスクははるかに小さくて済むはずです。もっともこの場合、起業資金をいかに用意するかということと、起業と勉強との両立をどうするかということの2つが最大の問題になりそうです。学生起業について参考になりそうなサイトを挙げておきます。


「就職」ではなく「起業」――学生起業家たちの実態 - IT業界就職ラボ



さて、今回の話は、世間一般に蔓延している「最近の学生は安定志向でチャレンジ精神がない」うんぬんのよくある批判とは異なる視点で書いていますが、実際のところ安定志向というのはほとんどのサラリーマンも何ら変わるところがありません。これは大企業・中小企業とも同じだと思います。つまり、サラリーマンをやっているということ自体が安定志向じゃないかという単純な話です。

ただし、大企業の正社員といえどもそれなりのリスクがあるということは理解しておかなくてはならないというのは確かです。当然のことながら、中小企業やベンチャー企業では、企業としての安定性がない分だけ、さらにそのリスクは高くなるはずです。

それから、これは投資ブログとしての余談ですが、安定志向や大企業志向というのは、これから就職しようとする学生だけに限ったことではありません。投資家でも同様です。投資家が株を買う際に、多くの人が新興ベンチャー企業の株ではなく一部上場の大企業(中でも、経営破綻するリスクが低いと考えられる安定性のある企業)の株を買いたがるのはなぜでしょう?それは未来を知ることができない以上、現時点での大企業の株を買う方が無難だからです。大企業というのは、市場や環境の変化に適応できたからこそ大企業になれたのです。ゆえに大企業には安心感があります。一般消費者が無名企業の商品よりも大手企業の商品を買いたがるのも、この安心感ゆえんだといえるでしょう。現在の大企業が数十年後まで生き残っているという保証は何もありませんが、だからといって新興ベンチャー企業が数十年後に大企業に成長しているという保証もないのです。そもそも、もし未来の大企業を見抜ける能力があるのなら、株式投資で間違いなく億万長者になれるはずです。もちろん、未来を事前に知ることはできないのでそんなことは不可能ですけど。

ついでに書いておくと、インデックス投資家は完全なリスク回避型の安定志向だと思います。なぜならば、最もリスクの低い投資方法を選択しているからです。リスクをとることが仕事であるはずの投資家ですら安定志向なのですから、これから就職しようとする学生であれば、大企業志向や安定志向になるのは当然のことではないかと思います。

若い学生たちは、時代の変化に適応しようとしているだけの話です。何よりも、そんな安定志向の若者たちを作り出したのはもっと上の世代である中高年層以上の人たちなのですから、もし責めを負う人がいるとすれば、それはこんな社会を作り出した中高年層から上の世代の人たち自身だと思います。第一、中高年層のうち、あえて安定志向を選ばす、自らリスクをとってきた人というのは果たしてどれほどいるのでしょうか?

非正規雇用労働者の比率は若い人ほど高くなっているわけですが、それを考えれば、若者たちが大企業志向・安定志向に走るのは仕方のないことだと思います。新卒時に正社員になり損ない、いったん非正規雇用労働者になってしまうと、その職務経歴がなかなか正当に評価されず、結果として正社員になるためのハードルは一気に高くなってしまいます。若者たちにツケを押し付けているとしか思えない今の理不尽で厳しい雇用状況を考えれば、少なくとも私自身は、安定志向・大企業志向の若者たちを責める気にはなりません。


最後に一言。
社会人になっての、最初のキャリアは非常に重要です。なぜならば、これが事実上その人の一生を決めてしまうことにつながるからです。次に会社を変わろうとするときには、当然のことながらキャリア採用ということになりますが、そこには”未経験者不可という鉄壁の参入障壁”が待っているからです。

そしてもう一つ。様々な企業を見て回ったり、実務経験なしで入社試験を受けることができるのは、新卒予定の学生ならではの特権だと言えます。こんなことができるのは人生でただ一度だけです。これは非常に貴重な体験だと思います。



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