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Author:masa
1972年生まれの某中小企業勤務の独身男性サラリーマン。貧乏人からお金持ちを目指して奮闘中。貯金は手堅く、投資はリスクを小さく、というのがモットー。
なお、当ブログの更新は原則として不定期です(月に数回程度の更新になると思います)。

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貯金生活。投資生活。
「節約なくして貯金なし」「貯金なくして投資なし」を座右の銘とする管理人がお金と社会について語るブログ
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ブログ開設からまもなく4年
2005年8月28日にブログを開設してからまもなく4年になろうとしています。4年が経過しようとしている今、思うことは一つ。よく4年も続けることができたものだなあということです。まあ、毎年思っていることではあるのですが・・・。
ブログというのは、開設するのは誰でもできるのですが、続けるのは意外と難しく、けっこう三日坊主になりやすいという話を読んだことがあります。

貯金と投資という、お金のことを主題としてひたすら記事を書き続けるというのは、ともすればネタ切れになりやすいものです。テーマが決まっているというのは非常に書きやすいとも言えるのですが、逆に言えば決めたテーマ以外のことはほとんど書かないということでもあるので、それがかえって継続を難しくする部分もあると思います。なぜならば、どうしてもマンネリにやりやすい上、一通りのことを書いてしまったらそれでもはや書くことがなくなってしまうという事態に陥りやすいからです。

とはいえ、私の方もブログ開設当初と比べれば更新頻度はかなり低下してしまっているので、あまり偉そうなことは言えないのですが、とりあえずはマイペースでの更新で十分だと考えています。

個人ブログのよいところは、なんといっても自由でしがらみがないというその一点に尽きます。これがもしも商業出版であれば、何よりもまず売れなければならないわけですから、そうしたことを相当に意識して書く必要が出てくるので、あまり好き勝手な内容の文章を書くわけにはいかないという事情もでてくるでしょう。

もっとも、何のしがらみもない代わりに、誰も事前に文章をチェックしてくれる人もいないわけで、それだけに書く内容には気をつける必要も出てきます。過去の記事においても恐らくは内容が不適切なものや、誤字脱字・勘違いで書いた記事などもけっこう多いのではないかと思われます。考えようによっては、それも個人ブログらしくていいのではないかとも言えなくもないのですが・・・。


ところで、当ブログはブログランキングなどにも参加していないので、ブログ界(?)における自分の位置がよくわかりません。しかし、例えば下記サイトが参考になりそうです。


TopHatenar


ここに登録されているのは一部のブログだけだろうと思われますが、とりあえずは上位10%以内には入っているようです。ちなみに、当ブログの一日当たりのアクセス数はユニークユーザーがおおむね500から600、トータルアクセスが700から800程度です。更新頻度が極めて低いことに加え、さほど読む価値のある文章を書いているわけでもないということを考えればこんなものでしょう。

個人的にはブログのアクセス数はあまり多くない方がいいと思っているので、このくらいのアクセス数が妥当だと考えています。もともと自分の個人的な考えをまとめることを目的として開設したものですから、ことさら読者受けを狙っているわけではありませんし。
もしまかり間違って人気ブログ化してしまうと、荒らしコメント対策も必要になりますし、また読者へのコメントをつけるのも大変になってしまいます。何より、ブログで金儲けをしているわけではないので、アクセス数が増えても個人的なメリットは何もありません。



何はともあれ、今後とも細々としたペースではありますが、ネタが続く限りは更新を続けたいと考えていますので、今後とも当ブログをよろしくお願いします。



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テーマ:お金の勉強 - ジャンル:株式・投資・マネー

非正規雇用問題と格差問題について考える
過去に書いた記事の関連記事です。過去の記事はこちら。

ワーキングプアは決して他人事ではない

ワーキングプアは決して他人事ではない(2)

ワーキングプアは決して他人事ではない(3)

ワーキングプアは決して他人事ではない(4)

ワーキングプアは決して他人事ではない(5)

ワーキングプアは決して他人事ではない(6)

これまでは、「ワーキングプアは決して他人事ではない」というタイトルで記事を書いてきました。その意図するところは、ワーキングプアや、非正規雇用労働者問題と無関係でいられる人など誰一人としていないということでしたが、記事の内容からして、そろそろこのタイトルがふさわしくなくなってきています。そこで今回からは、関連記事と言うことでタイトルを変更することとしました。ひとまず今回は、過去の記事の補足とまとめを中心に書いてみたいと思います。補足記事につき、過去に書いてきたことと重複する部分が多々ありますので、その点ご了承願います。

私は、ワーキングプアは決して他人事ではない(6)において、「ワーキングプアや非正規雇用問題は、本当に小泉改革だけが諸悪の根源ではない」と書きました。実際のところ、これはかなり控えめな表現でした。私の本音としては、小泉改革がワーキングプアや非正規雇用労働問題、ひいては格差問題を引き起こしたわけではなく、むしろほとんど無関係ではないのか?というのがより正確な私の本音です。


格差拡大と小泉改革は関係がないという話はネット上でいくつも見つかります。以下にそのうちのいくつかを示しておきます。

格差を生んだほどの大改革か?(2006/5/12)(NET EYE プロの視点)

-------------引用開始-------------------------------
 労働面の格差拡大は、民間企業の生き残りをかけた自発的行動が最大の原因だ。90年代末から、苦境に陥った企業が正社員をかく首してその分を非正規労働者で補ったり、労働者の賃金を引き下げた結果である。

 日本企業の多くはバブルの余波で人員を余していたが、90年代末までは日本に根付いた「終身雇用」の強力な建前によって、倒産の危機に瀕しない限り首切りは困難だった。だが、中国の台頭に直面した日本の製造業は「工場の海外移転」などの名目を掲げかろうじて、社会からかく首を“認知”された。高度成長期以降初めてのことだ。

 この、日本の産業界で終身雇用制度など労働者保護的な慣行が廃止、あるいは弱まった時期が、たまたま小泉政権の誕生した時と一致したのに過ぎない。もちろんタクシー業界の「規制緩和による台数増加→売り上げの低下→賃金切り上げ」という「小泉要因による賃金カット」の具体例はある。しかし、主な労働面での格差拡大は、産業構造の変化や労使慣行の変更によるものだ。
-------------引用終了-------------------------------

上記サイトは古いものではありますが、これはおおむね本質を突いていると思います。

ちなみに、私自身の認識では、例として挙げられているタクシー業界の話にしても、本当に小泉改革の要因によるものなのかどうかは単純に決めつけられないと考えていますが、これも詳しく見ていくとそれなりにややこしい話になりそうなので、その話はここでは触れないこととします。

小泉改革が格差を拡大したわけではないという論調のサイトの2つめです。

[JMM]村上龍、金融経済の専門家たちに聞く Q.1021 回答:土居丈朗

-------------引用開始-------------------------------

 小泉改革は、基本的方向性として正しいのですが、小泉首相以下、細部へのこだわ
りが若干弱かったせいか、経済学的に見て必ずしも全てが正しいとはいえない部分が
あったと考えます。格差が拡大した根源的原因は、小泉改革のせいではありません。

 非正規雇用化は、日本の年金制度や雇用保険制度等、正規雇用中心の社会を前提と
して制度設計に以前からなっていたことによるものが根源的な原因であり、小泉改革
が主因ではありません。小泉内閣後半に(遅ればせながら)多くの国民が認識するよ
うになっただけのことです(専門家は既に以前から認識し警鐘も発していましたが、
注目度合いが小さかった)。地域間格差は、確かに、国と地方の税財政改革「三位一
体改革」における税源移譲で拡大した部分があるものの、潜在的には1990年代に
おける経済構造の変化として、地域間の経済(GDP)格差は拡大傾向が始まってい
て、それが税収格差にも反映したことが根源的な原因です。そもそも、税源移譲は地
方自治体側の要求が主となって実施されたものであり、私自身、税源移譲で格差が拡
大することを、三位一体改革が貫徹する前から指摘していましたが、地方六団体は要
求し続けたのです(ある種、自業自得のところがあるわけです)。地方交付税が減額
されたことが格差を拡大させたとの認識は、データに基づかない事実誤認であること
は、拙稿「バブル・デフレ期の地方財政:財政赤字と地域間格差」、 内閣府経済社
会総合研究所編『バブル/デフレ期の日本経済と経済政策 財政政策と社会保障』慶
應義塾大学出版会(近刊)に示しています。税収だけの(都道府県間)ジニ係数は近
年上昇していますが、(臨時財政対策債を含めず)地方交付税を含めた一般財源のジ
ニ係数はずっと一定しています。まさに、小泉改革が格差を拡大させたのではないの
です。

-------------引用終了-------------------------------




それから格差という問題についてOECDの資料を見てみます。

OECD東京センター

上記サイトの中の「日本に関する資料を見る」というリンク先にあるのが下記サイトで、ここから引用します(なお、下記サイトはPDFファイルです)。このデータは2008年10月21日に発表されたもののようです。

OECD (2008), Growing Unequal? : Income Distribution and Poverty in OECD Countries COUNTRY NOTE JAPAN (IN JAPANESE AND ENGLISH): JAPAN

-------------引用開始-------------------------------

日本の所得格差と貧困は、長期にわたる拡大傾向に反して、過去5年間で縮小に転じた。しかし、日本の貧困水準(所得分布の中央値の2分の1未満で生活する人の比率)は、OECD諸国の中で4番目に高い。

一世帯あたりの所得は過去10年で減少した。低所得層にとっては1990年代後半が最も困難な時期であったが、高所得層は2000年代前半に所得の減少を経験した。日本の下位10%の国民の平均所得は6000米ドル(購買力平価)であり、OECD平均の7000米ドルを下回る。上位10%の国民の平均所得は60000米ドルでOECD平均の54000米ドルよりはるかに高い。

給与と貯蓄から得られる所得の格差は、1980年代半ばから30%拡大したが、同時期においてOECD諸国の平均は12%増だった。日本よりも大きく拡大したのは、イタリアだけであった。

日本社会は急速な高齢化が進行している。過去20年で、高齢者の割合は2倍に増え、子供の数は3分の1減った。これらの変化が格差拡大の原因のひとつである。

1985年以降、子供の貧困率は11%から14%に増加したが、66歳以上の人の貧困率は23%から21%に減少した。これは、依然、OECD平均(13%)を上回っている。

-------------引用終了-------------------------------


これだけでは情報量が少なくていささかわかりにくいのですが、これによると、「日本の所得格差と貧困は、長期にわたる拡大傾向に反して、過去5年間で縮小に転じた」とありますから、どうやら過去5年間で格差はむしろ縮小しているようです。これが正しいのであるならば、小泉改革で格差が拡大したというのはウソということになりそうです。もっとも、「日本の貧困水準は、OECD諸国の中で4番目に高い」ともあるので、なかなか厳しい状況であるのは変わりはないようですが・・・。また、格差拡大の原因として、OECDは急速な高齢化を指摘していますね。


私は、非正規雇用問題・ワーキングプア問題や格差問題に関して膨大な量の文献を読んできましたが、小泉改革がこの問題を拡大させたとするような証拠は見つけることができませんでした。私がワーキングプアという問題を最初に認識したのは私が失業していた2000年の話でしたが(もっともその当時はまだワーキングプアという言葉もなかったはずですが)、その当時はまだ小泉内閣の時代ではありませんでしたし、非正規雇用労働者が増加したのは、1990年代だったというのは過去の記事で書いたとおりです。


それから、私は第2回目の記事、ワーキングプアは決して他人事ではない(2)において、「正社員というのは、ある種の”特権階級”のようなものなのだろうか?」と書きましたが、その想いはますます強くなりつつあります。


私の目には、特権階級と化した正社員の既得権益を守るために非正規雇用を言わば”人間の盾”として扱い、一方的にリスクを押しつけているようにしか見えないからです。


本当に雇用流動化が必要だというのなら、非正規雇用労働者のみにリスクを押しつけるのではなく、これも以前に書いたように、正社員の既得権益の縮小もしくは撤廃が必要ではないかと考えています。これには当然、雇用コスト引き下げのために、正社員の給料引き下げを容易にすることや解雇規制の緩和などといったことも必要と思われます。また、それに合わせて、年金制度・雇用保険・各種セーフティーネットなどの再構築も必要でしょう。なぜならば、こうした制度は正社員であることを前提としており、非正規雇用を保護する仕組みになっていないからです。
そして最終的には正規・非正規というような分け方ではなく、その両者の中間的なところで機会平等と同一労働同一賃金を目指すべきでしょう。

この同一労働・同一賃金に関してWikipediaより引用します。

同一労働同一賃金(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

-------------引用開始-------------------------------

同一労働同一賃金(どういつろうどうどういつちんぎん)または同一価値労働同一賃金(どういつかちろうどうどういつちんぎん)とは、同一職種であれば同一の賃金水準を適用させる賃金政策のこと。あるいは、企業間、産業間(業種間)、男女間、雇用形態間(正規雇用か非正規雇用か)の賃金格差の解消を目指すこと。

国際労働機関(ILO)では、同一労働同一賃金を最も重要な原則の一つとしてILO憲章の前文に挙げており、基本的人権の一つと考えている。


(中略)


ヨーロッパ
欧州連合は1997年にパートタイム労働指令を定め、雇用形態を理由とした賃金格差を禁じている。

アメリカ
アメリカでは、人種差別、女性差別、年齢差別などに対する雇用平等法制が発達している。1980年代以降、ペイ・エクイティ運動が盛んになり、職務賃金が確立された。基本的に、同じ仕事をしながら賃金に大きな差がでるということはあり得ない[3]。ただし、雇用形態を超えた均等処遇について法制化はされていない。これは、「市場における公正な競争」や「契約の自由」を重んじるアメリカ社会の特徴に起因している


日本
日本では、労働基準法において「使用者は、労働者の国籍、信条又は社会的身分を理由として、賃金、労働時間その他の労働条件について、差別的取扱をしてはならない。」(第3条)、「使用者は、労働者が女性であることを理由として、賃金について、男性と差別的取扱いをしてはならない。」(第4条)としている。また、ILO第100号条約も1967年に批准している。ただし、労働基準法第3条は差別的取扱禁止の対象とする理由を限定列挙したものであるから、たとえば学歴、能力、勤続年数、雇用形態などを理由とした個々人の賃金額の差異は適法であると解される。
欧米が「仕事」基準の「職務給」であるのに対し、日本は「人」に値段がつく「職能給」「年齢給」を採用している。企業は、正規労働者の終身雇用の慣行に対して、残業、賞与、配置転換および出向などによって労働力の調整を図っている。
これらのことが正規労働者と非正規労働者(特に女性)の均等処遇を妨げている

-------------引用終了-------------------------------

これを読む限りでは、日本の場合、同一労働同一賃金という点ではずいぶん他国に遅れをとっているという印象があります。



次に終身雇用についてですが、私としては、一つの会社で雇用を守るタイプの安定雇用というような、もはや維持不可能なシステムから脱却し、以前から書いてきたように、辞めやすいが再就職もしやすい制度への移行が不可欠だと考えています。もっと言えば、例えば正社員という制度そのものを撤廃してしまい、従業員全員が契約社員になるなど、より完璧な雇用流動性を持たせる方が現実的ではないかと思うくらいです。
つまり、解雇を過剰に規制して一つの職場での仕事を守るのではなく、辞めても再就職しやすいという仕組みを作り、社会全体で人を守るという制度へ移行すべきではないかと思うわけです。その際、必ずしも正社員である必然性はないのではないかと思います。


余談ですが、米国にはPEO(Professional Employer Organization)というものがあるそうです。

PEO とは - ITレポート(キーワード3分間講座):ITpro

-------------引用開始-------------------------------

PEOとはProfessional Employer Organization


「共同雇用」という形で事業会社の雇用を肩代わりする組織。PEO会社を利用することで、労務管理費や雇用にまつわるリスクなどを軽減できる。

 米国では、約20年前の税法改正で、「PEO」と呼ばれる企業に対して、顧客企業に代わり、従業員の給与や税金を支払う権利が認められています。従業員は顧客企業の指揮下で働きますが、雇用契約はPEOと結ぶことになります。「共同雇用」と呼ばれるこの形態は、日本では認められていません。

 規模のメリットを追求できる大企業は、自社内に間接部門を抱えることもできますが、中小企業はそうはいきません。米国では、わずらわしい税金や年金の計算や、納付業務を外部委託したい中小企業を顧客として、PEOが広がっています。官公庁にも、中小企業からの税金の徴収手続きが簡略化できるなどのメリットがあります。

 米国の業界団体「NAPEO」によると、全米50州でおよそ700社のPEO会社が存在するそうです。ハーバードビジネスレビュー誌はPEOを「90年代に最も急成長を遂げたサービス産業」と評しています。

◆効果
戦略部門に資源を集中
 ある会社がPEO会社にサービスを依頼したとすると、社長以外のほとんどの社員がPEO会社に籍を移します。そしてPEO会社からの派遣社員として、もともと在籍した職場で働くことになります。

 人事や経理などの間接業務はPEO会社に任せられるので、採用や労使交渉などに頭を悩まされることも少なくなります。間接部門に人員を割かずに、戦略部門に集中できるようになるのです。

 正社員でなくなることでモチベーションの低下が懸念されるかもしれませんが、もともと米国では人材派遣やアウトソーシングが早くから普及しています。PEOはこうした風土を前提として広がったサービスともいえるでしょう。

◆事例
日本版PEOも
 日本では、アウトソーシング大手のフルキャストが昨年4月から「日本版PEO」ともいえるサービスを展開しています。導入第一弾となったのは、ソニーミュージックグループです。アルバイト社員およそ300人はホワイトカラーの人材派遣を行うフルキャストオフィスサポート(東京・渋谷)に転籍しましたが、派遣社員として引き続き同グループで働いています。

 ソニーミュージックグループとしては、アルバイト社員に支払う給与は以前と同じままなので人件費の削減にはつながりませんが、採用や給与計算など労務管理業務を軽減できます。

 総務省の労働力調査によると、正社員比率は94年から10年連続で下がっています。派遣社員やアルバイトの活用が広がるなか、労使双方にメリットのある雇用形態を探る努力は今後も求められるでしょう。

-------------引用終了-------------------------------


このシステムでは、社長以外のほとんどの社員がPEO会社に移籍し、PEO会社からの派遣社員としてもとの職場で働くことになるとのことです。もしも、こうした仕組みが日本で本格的に導入されることになれば、労働環境は大きく変わり、正社員はますます減ることでしょう。今でいうところの正社員というものは、もはや主流ではなくなるかもしれません。


終身雇用にしても、本当に終身雇用と呼べるような人は現実にはさほど多くはないのではないかと考えられます。総合研究開発機構(NIRA)のサイト内にあるPDFファイルより一部引用します。

終身雇用という幻想を捨てよ―産業構造変化に合った雇用システムに転換を― | (NIRA 総合研究開発機構)

-------------引用開始-------------------------------
現実の雇用データをみると、日本の労働市場は、終身雇用制度という言葉とはかな
りかけ離れた実態であることが浮かび上がってくる。
たとえば、図表1は平成18 年における従業員の勤続年数を調べたものである。もし
も、終身雇用なのであれば、大学卒業後に就職したとしても、50~54 歳でおよそ30
年、54~59 歳でおよそ35 年の勤続年数になるはずである。しかし表をみると、これ
らに近い数字なのは、大企業の製造業に勤める男性従業員(50~54 歳で30.2 年、54
~59 歳で33.7 年)のみである。たとえ製造業に従事する男性従業員でも、小企業に
なると勤続年数は17 年に過ぎない(50~54 歳)。中企業のサービス業に勤める女性従
業員にいたっては、勤続年数は10 年以下(50~54 歳)である。つまり、そもそも終
身雇用と呼べるような長い勤続年数を経験しているのは、せいぜい大企業の製造業に
勤めている男性従業員だけである。
それでは、大企業の製造業に従事している男性従業員は、日本全体でどの程度の割
合を占めてしているのだろうか。図表2-1は図表1と同じ調査による産業別の従業
員数を表したものである。この表をみると、大企業の製造業に従事している男性従業
員は、全体のわずか8.8%にすぎない。また、別の調査でみると、図表2-2にあるよ
うに大企業の製造業に従事している男性従業員の割合は全体の4%である。このよう
に調査方法によって、多少の違いはあるものの、終身雇用と呼ぶような長期雇用とな
っていた従業員は、人口全体のごく一部を占めているに過ぎない。
-------------引用終了-------------------------------

このデータを見ると、終身雇用と呼べるほどの長期雇用というのは人口の一部だけのようです。
私自身の中小企業勤めによる個人的経験の話になってしまいますが、私が勤めている(あるいは過去に勤めてきた)会社の例でも、新卒者というのはむしろ少数派です。新規採用の多くが中途採用で、全くの素人を入社させて一から教育したケースもありました。考えてみれば、そもそも私自身も中途入社です。


さて、今回もとりとめのない、何が言いたいのかさっぱりわからない記事になってしまいました(-_-;)


今回の記事で言いたかったことは、

*小泉改革によって非正規雇用問題・ワーキングプア問題が発生したわけではない。
*小泉改革で格差が拡大したというのはウソである。
*過去5年間で格差はむしろ縮小している。
*正社員の既得権益が大きな問題であり、これこそが問題の本質である。非正規雇用に一方的にリスクを押しつけるのではなく正社員の既得権益を壊し、正社員を含めた本当の意味での雇用の流動性を高め、最終的には同一労働同一賃金となるようなシステムを構築すべきである。
*終身雇用と呼ぶような長期雇用従業員というのは、現実には人口全体の一部に過ぎない。ならば、なおさら終身雇用にこだわる必要はない。


・・・といったことです。

それにしてもこの問題、解決に至るには非常に難しいとつくづく思います。
問題の本質の一つと考えられる正社員の過剰保護をやめ、制度として解雇も容易だが再就職もしやすいシステムを作ったとしてもそれで本当に社会全体として適切に雇用が流動化するのか?あるいは、それが現実に機能するのか?やってみないとわからないという部分は常に付きまといます。
何より、正社員の既得権益を壊す必要がある以上、正社員・労働組合などの激しい抵抗に遭うことになるでしょうが、これも大きな難関です。最終的に機会平等や同一労働・同一賃金を目指すにしても、そこに至るまでの道のりは容易ではなさそうだというのが今の実感です。

解雇規制緩和の話に関しては、こんな話もあります。
竹信三恵子著「ルポ 雇用劣化不況」(岩波新書)より引用します。


竹信三恵子著「ルポ 雇用劣化不況」p.204より引用
-------------引用開始-------------------------------

「解雇の自由な国」の実情

 2009年3月上旬、コペンハーゲンにあるデンマーク労働総同盟のビルの一室で、労働市場専門コンサルタントのクリスチャン・セリストさんは苦笑気味に切り出した。
 「金融危機で大量失業があちこちで起きるにつれ、EU(欧州連合)の内からも外からも、デンマークに視察が相次いでいる。解雇が自由な国という評判に、自由にクビが切れたら、どんなに楽だろうと願ってやってくる人たちは多い。でも、解雇の規制を緩める代わりに、私たちが失業期間中の生活の安定や再就職の支援などに、どれだけのコストと手間を掛けているか、わかっているのだろうか。それを知らずに解雇規制の緩和に飛びつくとしたら、極めて危ない」

-------------引用終了-------------------------------

本文はこのあともまだまだ続くのですが、この本を読んだ限りでは、仮に正社員の解雇規制を緩和してもそんなに簡単に問題が片付くことはなさそうです。再就職支援という仕組みをどう作るべきか、これも大きな課題になりそうです。



それから、この非正規雇用問題や格差問題に関して、資本主義や市場原理そのものを否定する人がいることにも疑問を感じています。この問題というのは、市場原理によるものではなく、むしろ市場原理が十分に機能していないから起きているのではないかと考えているからです(正社員はさほどのリスクを負わず、非正規雇用労働者側だけに過大なリスクを背負わせているとしか思えない今の状況から、そう考えているわけですが・・・)。
もちろん、資本主義や市場原理といえども完璧なシステムではないので、その時々の状況に応じて政府の介入は必要だとは思います。しかしそれでも基本的にはよくできた仕組みですから、資本主義や市場経済を否定するのはナンセンスだと考えています。


さらにもう一点書いておきたいのが年功序列についてです。日本企業の特徴の一つである年功序列制度も、もはや維持することはできないと思います。年功序列というシステムは、年齢によって人を差別することによって成り立つシステムだからです。差別を前提としたシステムは今の時代にはもはやそぐわないでしょう。それに年功序列には他の欠点もあります。以下、Wikipediaより引用します(「『独自研究』に基づいた記述が含まれているおそれがあります」とありますから、必ずしも適切な記述とは限りませんが)。もちろん年功序列にはメリットもあるのですが、ここではあえて欠点の部分のみを引用しておきます。

年功序列(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

-------------引用開始-------------------------------

欠点


事なかれ主義
大過がなければ昇進していくので、リスクのある行動に積極的でない。また、思い切った施策が出ない。


転職者や非正規雇用に不利
同一企業への勤続が重視される事や、賃金が高く付く為に、特に高年齢の転職者が制度的に不利になる。また、派遣社員などの非正規雇用者は年功序列制度の対象外とされ、賃金を相対的に低く抑えられてしまう。


人材の流出
若年層は職務内容に比して薄給を強いられるため、年齢に係らず能力相応の賃金を得られる企業や国に人材が流出してしまう。若く,能力が高いほど、実際の職務と評価との乖離が大きくなるため、年功序列制度を避ける結果となる。


人員配置が硬直的になる
抜擢人事が行いにくい。また、高賃金の年長者は配置転換したり賃金を下げたりしにくい為、切り捨てられる。


既卒(就職先がないまま卒業した学生)の就職が不利
年齢が上がるほど企業内の年齢による賃金モデルから外れてしまうため、企業は既卒や博士をあまり採用したがらない。従って、団塊ジュニアのような人数の多い世代が不況の時期に就職活動を始めると、採用の厳選化によって大量の学生が内定を得られなくなり、その後も全く採用されないため、フリーターの急増を招く。その後景気が回復してもその時の新卒を大量に採る為世代間による雇用機会の不均衡が生じる。


天下りの発生
年功序列の賃金モデルを維持するために、子会社の幹部ポストに社員を送り込む事が行われる。必然的に子会社の生え抜き社員の出世が見込みづらくなり、賃金の向上が望めない環境が生まれる。公官庁の場合は、庁内のポストに付けなかった人間を国からの補助金のある独立行政法人や公益法人に送り込む形で制度を維持しようとする。


スペシャリストの欠如
同一企業内で様々な部署を経験することになるため、従業員に専門性が身に付きにくい。結果として転職を阻害させることに繋がる。


世代による負担の格差
その性質上、年功序列は労働者人口が増え続けることを前提としているため、人口構成が変わり、若年層に対して年配層が多くなるほど若年層の負担が増加する。

-------------引用終了-------------------------------




なお、終身雇用を見直そうという議論はネット上でも行われています。その中の一つ、勝間和代氏の書いておられるサイトを紹介して今回の記事を終了します。


終身雇用を見直そう:勝間和代のクロストーク - 毎日jp(毎日新聞)

-------------引用開始-------------------------------

今回は、新卒一括採用・終身雇用を中心とした日本の労働市場に対する提案です。

 日本の労働市場はこれまで、新卒一括採用と終身雇用制を柱に成り立っていました。この方法は、忠誠心の高い社員を低コストで雇い、各社のニーズに合った人材を中長期の視点から育成するやり方として、たいへんうまく動いてきました。

 ところが、終身雇用の維持には、高成長と人口増が必要です。残念ながら、日本はその条件を満たせなくなっています。企業はこれまで雇った社員に優先して賃金を渡さなければいけないため、新規の正規社員雇用の機会が減り、若年層を中心に非正規雇用が急増する結果になりました。

 日本は終身雇用の仕組みを基本に社会システムを設計しているので、そこから漏れる人に対する十分なセーフティーネットが整備されておらず、派遣切りのようなしわ寄せが起きています。さらに、正規雇用者も削減対象になり始め、正規社員=安定雇用ではなくなってきました。リストラの対象にならなかったとしても、正規社員だから給料が上がる、出世する、という時代ではなくなってきています。




 今回の私の提案は、とてもシンプルです。「もはや、終身雇用は維持できない」ことを前提に、どうすればいいのかを一緒に考えたいのです。


 私のアイデアは、以下の3点セットです。


 (1)失業保険の給付強化(2)公的負担の職業訓練充実(3)ジョブカード制の普及・強化

 なぜこの三つかというと、終身雇用だと思っていた人が失職した場合、以下のことに困るためです。

 (1)翌日から、生活するお金がない(2)持っているスキルが他の場所でそのまま使えない(3)仮に使えるスキルを持っていても、違う業界だと、相手から正当に評価してもらえないことが多い

 従って、まずは失業保険のお金を受けとりやすくし、失職した場合に、すぐにお金が手に入るようにします。一部の非正規社員など、これまで保険対象から漏れてしまった人たちにも、給付しなくてはなりません。

 また、スキルについて、需給のミスマッチを生じることもしばしばです。この時に、公的な負担で新しいスキルを身につける場所がより豊富にあれば、人手の足りない業界に労働力を導くことができるでしょう。さらに、各人のスキルをアピールできるジョブカード制の普及・強化で再就職を支援します。

 すでにうまくいかなくなってきている終身雇用に固執し、非正規社員や若者を苦しめるのではなく、「どのような仕組みなら、私たちが安心して働けるのか」という視点からの提案です。みなさんのご意見をお待ちしています。


-------------引用終了-------------------------------



勝間氏のこの提案に対して、多くの議論が交わされていますが、ここで行われている議論はなかなか参考になりそうですね。

今回の記事はここまでで終わりですが、毎度のことながら、また今回も長文になってしまいました。いつもできるだけ短くまとめたいとは考えているのですが、非常に複雑な話であることに加え、各種文献からの引用も相当数になってしまうこともあって、どうしても長文になってしまいます。




テーマ:お金の勉強 - ジャンル:株式・投資・マネー

今後、資産管理ソフトをどうするかという問題
私は資産管理ソフトとしてMicrosoftMoneyを使っています。しかし、ここにきて大きな問題が発生しています。Microsoft Moneyが販売終了となってしまうからです。

Money Plus Edition 販売終了とオンライン サービスのご利用期限についてのお知らせ(マイクロソフト)

これは困りました。さしあたって、当面の間はMicrosoft Moneyを使うとしても、将来的にはいつか別のソフトに乗り換えなくてはならないときが来るでしょう。

資産管理ソフトを変えること自体は特に問題ありません。問題なのは、過去に蓄積したデータの移行です。今のところ、このMicrosoft Moneyのファイルを他社製品へ移行する方法はないようです(もしかしたら、いったんcsv形式でデータを出力してそれを他社ソフトへ取り込む程度のことはできるかもしれませんが、まだ調べていません)。
家計簿にしろ投資記録にしろ、データの継続性というのは非常に重要だと考えています。にも関わらず、ソフトウェアが販売中止になってしまい、そのうえ他のソフトへのデータ移行も容易にできないというのは大きな問題ではあります。

パソコン上で家計簿や投資管理をするのは非常に便利でよいのですが、使っているソフトの販売中止というのはある意味で非常に大きなリスク要因だとも言えそうです。

とはいえ、こうしたことは避けようもなければあらかじめ予想することもできない問題なので、仕方がないと言えば仕方がないのかもしれません。実際のところ、よもやMoneyが販売中止になるとは全く想定していませんでした。

今後、乗り換え候補となる最有力ソフトはプラト株式会社のマスターマネーということになりそうです。いずれにしても、使える限りは今後も引き続きMicrosoft Moneyを使い続けるという方針に変わりはないので、今すぐに乗り換えるということはありませんが、いずれは決めなければならないときが来ることでしょう。

いろいろと考えてくると、やはり紙ベースでの家計簿や、あるいは表計算ソフトによる自作の資産管理ツールのような極めて単純でシンプルなものこそが最強の資産管理ツールなのだろうか、とも考えてしまいます。

それにしても、世の中に家計簿ソフトは数あれど、投資の管理までできるソフトとなると、ごくわずかしかないという印象があります。投資管理もできる家計簿ソフトというのは今なおマイナーな存在なのか・・・?




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リスクのとりすぎは、やはり危険なようです
ネット上には様々な優れた内容の投資系ブログがありますが、その中の一つに投資信託のブログ|ファンドの海があります。このブログの中から、興味深いと思った記事の一部を引用します。



連載:リスク資産の複利確率(23)~複利で増える可能性は明らかに半数未満である - 投資信託のブログ|ファンドの海

-------------引用開始-------------------------------
 よく「○%複利だと、△年でこれだけ増える!」という説明があります。僕もそういったツール(積立と複利計算)を以前作りました。でも、それが成り立つのは定期預金のように金利が確定している金融商品だけです。リスクのある金融商品の場合、長期では複利もしくはそれ以上で増える確率は半数以下です。

繰り返しますが、リスクのある金融商品の連続複利率の収益率が正規分布する、という前提では、よくみかける「長期でみれば、リスクのある金融商品は複利で増えることが期待できる」という説明は誤りです。
-------------引用終了-------------------------------


連載:リスク資産の複利確率(24)~リスクは結果のバラつきだけでなく、やはり危険度を表している - 投資信託のブログ|ファンドの海

-------------引用開始-------------------------------
いままで僕は、リターンというのは、単に毎年のばらつきが大きいか小さいかだけで、長期で運用していれば、ばらつきは打ち消されて、最終的には期待リターンの複利に落ち着いていく、と思っていました。

でもこれは両方とも間違いだったようです。複利より下になりそうだし、ばらつきは打ち消されません。


(1)前回分かったように、リスクのある金融商品に対する投資では、複利を越える確率はつねに50%以下です。そして長期になればなるほどこの確率はどんどん下がります。

(2)そして今回分かったように、リスクが高ければ高いほど、高いリターンを得る確率が下がります。リスクはばらつきを表すだけでなく、「損する危険度」をやはり表していたのだ、と言えるでしょう。

期待リターンが高ければ、リスクには目をつぶってもいいや、と思っていませんでしたか? 僕は少しそう思ってました。でも、期待リターンだけを見て結果を予想することはできない、ということが(理屈の上では)はっきりしたと僕は考えています。
-------------引用終了-------------------------------


これによると、「リスクのある金融商品の場合、長期では複利もしくはそれ以上で増える確率は半数以下」となっており、また「リスクが高ければ高いほど、高いリターンを得る確率が下がります」とのことです。これは投資家にとってはある意味で衝撃的と言える話です。

私にはこの手の数学的なことはさっぱり分からないので、この話が正しいかどうかは判断できません(これは私の頭が悪い所以なのですが・・・)。
しかし感覚的にはなんとなく分かる気がします。

つまり、私が長年疑問に感じてきたことに対する答えがこれではないかと思ったからです。私が感じていた疑問というのは、「なぜ、金融資産への投資で金持ちになった人は極めて少ないのか?ほとんどの人は最後には損失を出して、市場から退場しているのが実情ではないか?」ということなのです。

私は、自分自身がリスク資産への投資をしていながら、その一方において、「投資でお金を殖やすということが本当にできるのか?」という疑問を今現在に至るまで常に持ち続けてきています。上記の「ファンドの海」の記事を読んで、その疑問の一部がようやく解けたと思ったのです。

私自身は、「投資を行う際には決してリスクをとりすぎてはいけない。リスク許容度の範囲内に抑えるべきである」という考え方の元に、投資活動を行ってきましたが、この「ファンドの海」の記事を読んで、それは間違いではなかったのだろうとあらためて思った次第です。


要するに、たとえ期待リターンがプラスであったとしても、リスクのとりすぎは危険だということです。


・・・それにしても、今回取り上げたブログ「ファンドの海」ですが、そんじょそこらの投資関連の本よりもよほど内容が深いという印象を持っています。今後とも注目したいブログの一つではあります。




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