プロフィール

masa

Author:masa
1972年生まれの某中小企業勤務の独身男性サラリーマン。貧乏人からお金持ちを目指して奮闘中。貯金は手堅く、投資はリスクを小さく、というのがモットー。
なお、当ブログの更新は原則として不定期です(月に数回程度の更新になると思います)。

最近の記事

ブログ内検索

最近のコメント

最近のトラックバック

カテゴリー

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク

このブログをリンクに追加する

RSSフィード

月別アーカイブ

貯金生活。投資生活。
「節約なくして貯金なし」「貯金なくして投資なし」を座右の銘とする管理人がお金と社会について語るブログ
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

運用利回り(2010年7月25日現在)

運用利回りです。2010年7月25日現在のものです。

-------------------------

*トヨタアセット・バンガード海外株式ファンド 投資収益率 -33.0%  年間収益率 -11.4%
*STAMグローバル株式インデックス・オープン 投資収益率 -3.1%  年間収益率 -3.5%
*STAM新興国株式インデックス・オープン 投資収益率 +2.3%  年間収益率 +3.3%
*STAMグローバル債券インデックス・オープン 投資収益率 -5.3%  年間収益率 -7.7%
*TOPIX連動型上場投資信託 投資収益率 -19.2%  年間収益率 -6.1%
*さわかみファンド  投資収益率 -21.1%  年間収益率 -6.0%
*外貨建てMMF(アメリカドル) 投資収益率 -9.7%  年間収益率 (データなし)
*外貨建てMMF(ユーロ) 投資収益率 -5.2%  年間収益率 (データなし)
*純金積み立て 投資収益率 (データなし)  年間収益率 (データなし)

参考:1米ドル= 87円 19銭、1ユーロ= 112円 57銭(ソニー銀行)

-------------------------

※外貨建てMMFの投資収益率は、円換算のものです。
※それぞれ、配当金(分配金)込みでの利回りです。
※純金積み立ては田中貴金属工業にて行っています。

-------------------------

いつものことながら、特筆すべきことは何もないので簡単に書いておきます。
全体としては、元本割れの状況は相変わらず。プラスになっているのは、STAM新興国株式インデックス・オープンだけです。しかし、前々から書いているように、値動きに一喜一憂することはもはやなくなっているので、じたばたすることはありません。あわてずさわがず、淡々と積み立て投資を継続するのみ。積み立て投資をやめるつもりはありません。とはいえ、あくまでも預貯金とのバランスを重視するという姿勢は決して崩さないようにしたいと思います。投資はあくまでもリスク許容度が重要です。

私は、病気による休職、そして失業の両方を経験しているので、生活防衛資金としての預貯金がいかに重要であるかということを実体験で知っています。座右の銘である「貯金なくして投資なし」だけは何があっても守らなくてはならないと思っています。
 
 

スポンサーサイト

テーマ:お金の勉強 - ジャンル:株式・投資・マネー

財産を失う理由の大部分は浪費ではなく、誤った投資によるものである
今回の記事の元ネタは、以下のサイトです。リンクを貼った上で、一部を引用します。なお、ここでは、日本語訳部分のみを引用します。



ポール・グレアム「時間とお金をなくすには」 - らいおんの隠れ家

-------------引用開始(日本語訳のみ)-------------------------------

私たちは1998 年にベンチャーを売却し、急に大金持ちになった。そして私は、それまで考える必要がなかったことを考えることになった。お金を失わない方法だ。貧乏人が金持ちになれたのだから、逆だってありうる。だが私は、長年、貧乏人から金持ちになる道を研究していただけで、金持ちから貧乏人になる道については、まったく何も知らなかった。だから私は、貧乏にならないために、金持ちが貧乏人になる道のりを学ぶハメになった。

そこで私は、財産を失う方法に注目するようになった。もし私が子供のころ「金持ちが貧しくなったとしたらなぜ?」と聞かれたら、「無駄づかいをしたから」って答えただろう。本や映画ではよくそうなる。というのも、そのほうが貧乏になる方法として人目をひくからだ。だが実際には、財産を失う理由の大部分は浪費をしたからではなく、誤った投資をしたせいだ。

無意識に浪費するのは難しい。普通の感覚の人なら数万ドルを使ったら「あー、大金を使っちゃったなあ」と思わずにはいられないだろう。だがデリバティブに手を出し始めたら、一瞬で100万ドル(金額はいくらでも増やせる)を失うこともある。

ほとんどの人は、贅沢な品物に金を使うことには警戒するが、投資にはそれほど警戒しない。贅沢は自分への甘やかしに思える。相続や宝くじに当たったのでもない限り、とっくに「将来困ったことになる」と自分に言い聞かせているだろう。投資のときにはそのアラームが鳴らない。お金の無駄づかいじゃなく、ある資産を別の資産に移してるだけさ。それが高価なものを売りつける人が「これは投資です」と言う理由だ。

これへの処方箋は、新たなアラームを開発することだ。これは難しいかもしれない。無駄づかいを防ぐアラームはDNAに組み込まれているレベルなのに、不利な投資を防ぐアラームは学習する必要があり、時としてかなり直観に反するからだ。


-------------引用終了-------------------------------



これは非常に面白い話だと思います。確かに、意識的に浪費してお金を失うよりも、誤った投資でお金を失うのがはるかに簡単です。投資なら、どれほどまとまった金額であっても一度に使うことができます。これは金持ちが貧乏になるケースについて書かれたものですが、一般的な人であっても全く同様です。



実際、ニュースや文献を見ていると、大切な資金を失ってしまったというケースの多くは、浪費によってではなく、むしろ下手な投資によるものであることに気付きます。



投資というのは、期待できる利回りが同じであれば、そこにつぎ込む金額が大きければ大きいほど、期待できる利益の金額も大きくなります。ならば、より大きな利益を得るために、より大きな金額を投資したくなるのは自然なことです。しかし、投資には必ずリスクがあります。より大きな利益を得るために、より大きな金額を投資したくなるというのは、いわば悪魔の囁きです。
我々は、浪費に対しては無駄遣いだと認識できます。しかし、投資を無駄遣いだと思う人はほとんどいません。せいぜい、預金口座から投資口座へとお金を移すだけだと思うだけです。逆にむしろ、自分は投資という賢明なことをしていると考える人の方が圧倒的に多いものです。
我々は、投資をする際にもっと警戒しなくてはならないのです。投資に対して無防備であってはなりません。もしかしたら、これからやろうとしている投資は、”究極の浪費”になるかもしれないからです。




テーマ:お金の勉強 - ジャンル:株式・投資・マネー

「日本人は株嫌い」という通説は正しくない
今回は、よく言われる、「日本人は株式投資嫌い」というのは、実は正しくないという話です。
今回の記事は、以前に私が書いた記事、「日本人に株式投資アレルギーが多い理由を考えてみる」においてコメントを頂いた、グラフトン通りさんおよびmiyakenさんの話が元ネタとなっています。


グラフトン通りさんのブログ記事へのリンクを貼った上で、記事の一部を引用します。ここでは一部だけを引用しますが全文読んでおいてください。

日本人は株が好き(for the open society)

-------------引用開始-------------------------------

そもそも、「貯蓄から投資へ」は、日本の家計によるリスク資産投資は欧米にくらべ積極的とはいえない状況からきた合言葉ですが、どうやらこの考えは間違っていたかもしれません。気づかせてくれたのは、小宮一慶著お金を知る技術 殖やす技術 「貯蓄から投資」にだまされるな (朝日新書) でした。
著書の中の”第3章「日本人は株嫌い」のウソ”で次のように書かれています。

+++
日本人の家計の株式保有率は、欧米諸国に比べて低くない。
大衆レベルでは、米国の家計よりも株式保有量が多い。

  米国 純金融資産上位5%の層が、家計株式保有金額の72~79%を占める。
     (上位1%の層が、50.9%を占める)
     純資産0~50%の層は、全株式総額のわずか0.6%でしかない。
  日本 純金融資産上位5%の層は、家計株式保有金額の50%を占める。
     純資産0~50%の層は、9%を持っている。
+++

「米国人は誰もが株式で資産運用しているが、日本人は一部でしかない」ではなく、「日本人は幅広い層が株式で資産運用しているが、米国人は純金融資産上位の層に限られる」が正解のようです。
平均値にごまかされないことが重要です。

-------------引用終了-------------------------------



この話によって、実は日本人が意外と株を持っていることがわかります。これによると、「大衆レベルでは、米国の家計よりも株式保有量が多い」というのが正しい認識ということになります。我々はどうやら平均値に騙されているようです。

次に、miyakenさんから頂いたコメントの中で紹介されていた日経ビジネスオンラインのサイトから一部を引用します。



ジャパン・マネー、臆病は損か?:日経ビジネスオンライン

-------------引用開始-------------------------------

 米国に比べた日本家計のリスク回避選好の強さを示す典型的事例として、日本家計の金融資産全体に占める株式保有比率の低さがよく指摘される。

 総務省の家計調査によると、日本の家計の「株式+株式投資信託」の金融資産に占める比率は9.9%(2006年)に過ぎない。一方、米国の家計の金融資産に占める比率は株式だけで17.9%である(FRBサーベイ2004年)。集計のカテゴリーが日米で完全に同じではないが、米国家計の保有する投資ファンド類のうち3分の2が株式投資だと仮定すると、米国家計の「株式+株式投資ファンド」が金融資産に占める比率は27.9%に達する。

 株式は銀行預金や国債に比較してハイリスク・ハイリターンの投資であるから、日本の家計の投資ポートフォリオは米国に比較するとリスク回避選好が強い、つまり「臆病な投資家」だと言える。


 しかし、この日米家計の相違は、リスクに対する文化的な相違などという実証不可能な観念論を持ち出すまでもなく説明できる。

 日米の家計を所得水準の低い方から高い方まで20%ずつ5分して見ると、所得水準の高い家計ほど金融資産の残高は当然大きくなる。また、所得水準の一番高い家計の金融資産に占める株式保有比率は、所得水準の下位の家計よりもずっと高い。これは日米共通に見られる傾向である。

 所得、金融資産が大きい家計ほどリスクに対する受容度が高い。ハイリスクだが、長期で保有すれば銀行預金や確定利回り債券よりも投資リターンの高い株式保有比率が高くなるのは自然な結果である。

 また、総務省の家計調査とFRBサーベイに見る限り、家計の平均金融資産は日本が1714万円、米国が15万3400ドル(1ドル=115円換算で1764万円)であり、大差がない。

 ところが日米で驚くほど大きな差があるのは、金融資産の分布格差である。図1に示す通り、米国ではなんと上位20%の所得層に金融資産全体の70%が集中している。一方、日本は家計調査を見る限り、はるかに格差が小さい分布をしており、所得上位20%が占める金融資産は全体の31%に過ぎない。

 その結果、米国で所得上位10%の家計は家計当たり平均106万5000ドル(約1億2200万円)の金融資産を保有するが、日本の同じく所得上位10%の家計の平均金融資産残高は3100万円にとどまる。

 これが何を意味するか、賢明な読者にはもうお察しいただけるだろう。米国では富裕層への極端な富の集中が、富裕層の投資リスク受容度を高め、株式などハイリスク・ハイリターン資産への投資比率を跳ね上げているのだ。こうした富裕層の資金は、ヘッジファンド、エクイティファンドなど積極的(攻撃的?)にリスクテイクする投資ファンド類に出資され、米国型投資ビジネスモデルを支えている。

 米国の金融資産の分布格差がそのまま日本でもあてはまると仮定すると、日本の家計の金融資産分布、とりわけ「株式+株式投資信託」の家計金融資産に占める比率がどの程度上昇するかを試算してみたところ、なんと同比率は9.9%から24.7%まで劇的に上昇する。これは先に示した米国の同比率27.9%とそれほど変わらない水準だ。

-------------引用終了-------------------------------



こうした話をみると、まことしやかに言われる、米国人は株式投資好きで日本人は株式投資嫌いという話に対する信頼性が揺らいできます。「日本人は株式投資嫌いというけど、それはウソなんじゃない?」ということです。

私は、3年前の2007年7月10日に、過去の日経ビジネスの特集記事、「『池の中の鯨』、大海へ」よりという記事を書きました。日経ビジネスの2007年1月29日号と2007年3月5日号の特集記事を元に、当時の状況として、「日本の個人マネーが世界市場を揺るがすほどに急拡大している」「インドやベトナムの株式市場が高値になっているのは、日本の個人投資家の買いによる部分が大きい」「為替相場を動かしているのが日本の個人投資家」という話を書いたわけですが、これを見ても、日本人が投資嫌いだとはどうしても思えません。



これらの話を総合して考えると、日本人というのは投資嫌いどころかむしろ投資好きではないのかという見方ができます。そうすると、「日本人は投資に対して消極的だから、もっと投資に積極的になった方がよい」という話は、的外れということになりそうです。



日本人は、株嫌いでもなければ投資嫌いでもないと思います。問題なのは、投資に消極的なことなどではなく、むしろ逆で、投資をするときのリスクのとりかたが無茶苦茶な人が多いということだと私は考えます。つまり、リターンにばかり目が向いていて、リスク軽視・リスク許容度を無視した投資スタイルになってしまっている人があまりにも多いということです。そのために、投資(あるいは投機と呼ぶべきか)で痛い目に遭う人が後を絶たず、結果的に「投資は大金を賭けたギャンブルである。よって、投資はうさん臭いものである」というマイナスイメージが強まっている側面もあるのではないかと思います。

実際、私の周りにも、過去に投資経験のある人はけっこうたくさんいます。私の周辺に限ってみても、投資経験者というのは、決して少数派ではありません。しかし、そのほとんどがほぼ例外なくリスクを無視した無茶な投資をして、結果的に大切なお金を失っています。彼らは一様にこう言います。「投資のおかげで酷い目に遭った。投資なんてするもんじゃない。あれは博打と同じだ」と。

では、日本人に対する適切な投資アドバイスはいったい何だろうか?ということを考えてみたのですが、それは一つのところに行き着きました。それは、「投資をするのであれば、リターンではなくリスクに対してもっと目を向けなくてはならない。何よりもまず、リスク許容度という概念をしっかりと理解すべきだ」ということです。

恐らく、日本人の多くは今でも十分に投資好きだと思います。日本における投資に関する最大の問題は、投資に消極的なことではなくて、リスクを抑えるとかリスク許容度といった、リスクの概念が完全に欠落している人が多いことだというのが私の出した結論です。



テーマ:お金の勉強 - ジャンル:株式・投資・マネー

もしかすると、なまじ投資の知識のある人の方が、かえって騙されやすいのかもしれない
過去数回に渡り、「預金はインフレに負けてこなかった」という話を書いてきました。過去の記事はこちら。

預金がインフレに弱いことを示すデータはどこにもない

金融商品の売り手側がインフレリスクを強調する合理的理由について考える

インフレリスク商法に踊らされないように注意しよう


この一連の記事を書く中で、ふと思ったことがあります。それは何かというと、「もしかすると、なまじ投資の知識のある人の方が、かえって投資で騙されやすいのかもしれない」ということです。投資の知識を持っているということは、証券会社など金融商品販売業者の主張する内容を比較的すんなり理解できるということでもあります。また、投資の勉強をした上で投資をしている人というのは、そうでないひとに比べて、「自分は預貯金しかしていない人と比べて、賢明なことをしている」と自負している部分もあるかと思います。そこが問題ではないかと私は考えました。



つまり、「自分は投資についてよく勉強しているから投資で騙されるわけがない」という思いこみが、金融商品販売業者につけいる隙を与えているのではないかと思ったのです。



私は以前に、個人投資家に「持たざるリスク」など存在しないという記事を書いたことがあります。「持たざるリスク」という言葉と似たものとして、「投資をしないのは損」「投資をしないリスク」という言葉もあります。私自身は、個人投資家にとって重要なのは、あくまでもリスク許容度だと考えているので、考慮すべきはリスク資産を保有している時のリスクだけであって、リスク資産を保有していないことをもってリスクと考えるのはおかしいではないかと思うのですが、これは投資推奨派の間ではいささか評判が悪いようです。

しかし、「持たざるリスク」などという言葉を持ち出して投資を煽っているのは他ならぬ金融商品の売り手側自身です。つまり、この言葉に共感している投資家というのは、金融商品の売り手側の主張に踊らされているだけではないかと思います。

また、投資の勉強をしているといっても、そもそもその内容に問題がある場合が少なくないと感じています。投資本で名著とされているのは、多くの場合、米国のデータを元にしたものが大半です。米国のデータを元にしているということは、日本でそのまま通用するとは限らないということです。しかし多くの人は、米国のデータを元に書かれた投資本をそのまま日本でも通用すると考えている節があります。投資をしている人が病的と言っていいくらいにインフレを恐れるのも、その影響が大きいのではないかと思います。では、日本で書かれた投資本ならいいかというと、そうも言えません。なぜならば、日本で書かれた投資本といっても、その本の元になった一次ソースを辿っていくと、結局は米国の投資本に行き着くことが多いからです。

いくら投資の勉強をしていても、その内容が間違っていてはどうにもなりません。「預金にもリスクがある」「投資をしないリスク」「預金はインフレに弱い」などという訳の分からない理屈に乗せられて投資をするのは大問題です。

投資に関する文献や、サイトを見ていていつも思うことですが、投資推奨派の中には、投資のメリットに注目するあまりに、結果として投資のリスクを軽視したり、あるいは預貯金をあまりにも軽く見過ぎている人が少なくありません。預貯金しかしていない人をある種の軽蔑のまなざしで見ている人までいます。しかし、投資をする以上は、もっと冷静になってリスクというものを評価すべきだと思います。投資において最も重要なのは、あくまでもリスク許容度のはずです。

これは自分自身を振り返ってみて思うことですが、様々な本を読んで投資を勉強し投資を実践していると、どうしてもある種の傲慢さが出てきます。「投資をしている自分は賢明だ。それに比べ、投資の知識を持っていないような奴は程度の低い愚か者だ」というような考えを持ちがちだということです(これは私自身の反省の弁でもあります)。「投資という、賢明な行動をしていると思っていたが、実は金融商品の売り手側のセールストークにしっかりと嵌められていただけだった」ということがないようにしなくてはなりません。

そのために必要なのは、やっぱり、”本に書いてあった借り物の知識”にばかり頼るのではなく、自分自身の頭を使ってよく考えることだけだと思います。投資本に書いてあることが正しいとは限らないのです。そして何よりも、投資というものはお金を産み出す打ち出の小槌でもなければ、魔法の杖でもないということを理解する必要があるでしょう。

さて、「預金がインフレに弱いことを示すデータはどこにもない」から始まったこの一連の記事も、一応今回で終わりです。この一連の記事で言いたかったことは一つだけです。それは、「投資における常識を、時には疑ってみよう」ということです。




テーマ:お金の勉強 - ジャンル:株式・投資・マネー

インフレリスク商法に踊らされないように注意しよう
記事の続編です。
過去の記事はこちら。

預金がインフレに弱いことを示すデータはどこにもない

金融商品の売り手側がインフレリスクを強調する合理的理由について考える


今回は、こんなテーマの記事を書いた理由について補足の意味合いを込めて書いていきます。
「預金はインフレに弱い」「預金にもリスクがある」「預金が安全というわけではない」などというのを一体誰が言い始めたのかは知りませんが、この手の話を見る度にうんざりしていました。

「やれやれ。また始まったか・・・」と。

投資系ブログなどを読んでいても、読者の書くコメントを含め、預金をやたらと否定したり、毛嫌いする人がたまにいます。これが私には全く理解できませんでした。



「もしかすると、日本において預金がインフレに勝ってきたことを知らないのだろうか?それとも、わかっていて預金のインフレリスクを懸念しているんだろうか?果たしてそのどちらなんだろう?」というのが私の長年の疑問だったのです。知っていて、将来のインフレを懸念しているというのなら特に問題はありません。しかし、知らないというのなら大きな問題です。そこで、預金がインフレに弱いというのは事実無根のウソだったという話を書こうと思ったというわけです。



私自身は、インフレ対策だけならば預金で十分だと思っています。まして、現在はデフレです。インフレ対策だけのために投資をしなければならない必然性は何も見当たりません。

もし、預金では対応できないインフレがやってきたらどうするの?という話ですが、それはそのときになってから考えて行動すればいいだけのことだと考えています。もちろん、そのときに備えてある程度の知識は持っておかなくてはなりませんが、インフレというものを過剰に恐れる必要はないというのが私の基本的な考え方です。預金は流動性も高いので、いざとなればお金を動かすのは容易にできるはずです。

私は投資も行っていますから、投資推奨派の言いたいこともわからないではありません。しかし、私が投資をしているのは、単なるインフレ対策として行っているのではなく、より積極的にリスクをとることでお金を殖やすことを目的としてのものです。現状においては大幅な元本割れですが、リスク許容度の範囲内に収まっている限りは何も問題はありません。元本割れは最初から覚悟の上です。逆に言うと、投資をする場合には元本割れのリスクを容認しなくてはならないのです。お金を減らしたくないという理由で預金にしている人に対して、お金を減らすリスクのある投資をせよというのはなんとも大きな矛盾です。

私には、預金にもリスクがあるとかいう話が全く理解できないのです。確かに、預金にもリスクはあるのかもしれません。しかし、だからといって投資という形でより大きなリスクをとることが妥当だとは思いません。私自身は、身内や知り合いなどに対しても、投資を勧めたことは一度もありませんし、これからも勧める気はありません。自らのリスク許容度と相談の上、投資をやりたいと思う人はやればいいし、嫌な人はしなければいいじゃないかというただそれだけの話だと思っているからです。預金も一種の投資なのでリスクがあるという発想はわかりますが、それでも預金という金融商品はそんなに悪い商品ではないと思います。

インフレリスクを煽り、預金の不安を煽って投資へと誘おうとする人は世の中にたくさんいます。金融商品の販売業者だけではありません。投資用不動産の販売業者もそうです。また、独立系のファイナンシャルプランナーでも、預金はインフレに弱いと主張する人がいます。


以下、山崎元氏のホンネの投資教室より引用します(ここでは一部だけを引用しますが、全文必読の内容です)。


第117回 インフレのリスクとお金の運用 - 山崎元のホンネの投資教室 - 楽天ブログ(Blog)

-------------引用開始-------------------------------

将来インフレが起こった時に自分のお金を追いつかせるために、「お金の扱い方」をどうするかということは大切なことに間違いない。しかし、どうも世の中を観察していると、「インフレ」を逆手にとって脅し文句に使うことが多いので、これには注意したい。

読者は、株式や投資信託を売りたい金融機関の人間から、こんな話を聞いたことはないだろうか。

「現在はデフレかもしれませんが、やがてインフレになった時に備えて、お金を増やしておかないと大変なことになりますよ」

「将来インフレになった時にインフレに追いつくだけのお金がないと、生活が維持できなくなります」


(中略)


あえて言えば、“悪徳金融業者”が個人から手数料を荒稼ぎしたいがために、将来のインフレリスクをことさら強調することがあるので注意して欲しい。彼らの言葉に過剰反応して、まんまと騙されることだけはくれぐれも避けたい。

この点について、もう少し説明しておこう。

将来に対する不安を喚起しておいて、それに対する解決策があるかのようにモノを売るというのは、特に利幅の大きい怪しいものを売る時には、よく使われるセールスのテクニックだ。健康食品、化粧品、生命保険などが時に該当するが、これらの共通点は、売り手の利幅が非常に大きな商品であること、セールス行為が絡まなければ売れないこと、普通の人にはほとんど不要であることだ。いずれも「霊感の壺」と同じパターンである。

金融商品の販売にも、そのような脅しまがいのセールスが横行しており、将来の大インフレはその材料にしばしば使われている。日本の国家財政が間もなく破綻するかのような事を言って、「あなたが今持っている円資産は紙クズになる」といった恐怖感を煽った上で、「だからこそ海外で資産運用しましょう」などと怪しい投資話や手数料のバカ高いプライベートバンクの利用などを持ちかけるようなパターンだ。

十分気をつけて欲しい。

-------------引用終了-------------------------------



ここにあるように、将来のインフレリスクを強調して人を脅しつけるようなセールスをする人はけっこういるものです。山崎元氏は、「霊感の壺」と同じパターンだと書いていますが、まさにその通りだと思います。

霊感の壺を販売する悪徳商法の場合、「この壺を買いなさい。さもなくば不幸な出来事が起こり大変な目に遭いますよ」と脅します。
金融商品販売業者などの場合、「私の推奨する投資をしなさい。さもなくば将来のインフレで大変な目に遭いますよ」と脅します。

私自身は、こうしたやり方を「インフレリスク商法」と呼んでいます。

次に、その具体的な例として、前回の記事でコメントを頂いた吊られた男さんのブログの記事へのリンクを貼っておきます。これは、さわかみファンドの澤上篤人氏の書いている、「第90回 個人金融資産あるあるといわれているが | 澤上篤人「さわかみ経済教室」 | 楽天証券」に対する批判記事ですが、良記事です。ここでは一部のみ引用しますが、これも全文必読の内容です。



吊られた男の投資ブログ (一般人の投資生活) : 預金は立派なインフレ対策 (まだこの手の輩がいるのか・・・)

-------------引用開始-------------------------------

「ひとつ、はっきりしていることがある」と言っていますが、インフレになると預貯金の購買力が下がるんでしょうか。これは嘘もいいところです。

金利は基本的に物価水準に合わせて動く。物価が上がれば預金金利も上がります。
上の【図表1】1年定期金利と物価上昇率の推移の1980年以降の物価上昇率と預金金利の推移の通りです。インフレで購買力を減らしたくないだけなら1年定期預金は立派な対象です。



ひとつ、はっきりしていることがあります。金融機関の営業は販売時と運用時の手数料目当てに、資産運用しないことの危機を嘘八百を駆使して煽ってくる。

-------------引用終了-------------------------------



今一度書いておきますが、本当に恐ろしいのはインフレよりもむしろ、金融商品販売業者などのセールストークの方です。彼らは平気でウソをつきます。預金の不安をことさら強調するような人には気をつけた方がいいと思います。

それと、これもいつも書いていることですが、仮に投資をしない人であっても、金融や投資の知識は必須だと思います。知識があれば、投資話のウソを見抜きやすくなります。また本当に預金では対応できないインフレがやってきたときにどうすればいいのかを冷静に判断することが多少は容易になるかもしれません。投資は万人向けではありませんが、金融や投資に対する正しい知識だけは万人が身につけておく必要があると思います。知識は力なり、ということです。

それにしても、もし本当に「日本において預金はインフレに負けていた」と思いこんでいる人がいるのだとしたら、それはずいぶんと大きな問題です。こんなのは、金融リテラシーうんぬん以前の話。投資の通説のウソを見抜くこともまた、投資家に求められる能力だと思います。それ以前に、直観的に考えてもわかりそうなものです。すぐにばれるようなウソをつく方も問題ですが、簡単に騙される方にも少なからず問題がありそうです。最も身近な金融商品であるはずの預金で騙されるようでは、より高度な知識の求められる投資で騙されるのも仕方のないことかもしれません。


 

テーマ:お金の勉強 - ジャンル:株式・投資・マネー



上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。